サムスン重工業が未来のエコ船舶市場を先取りするため、燃料電池適用船舶の開発に乗り出す。
サムスン重工業は30日、世界的な燃料電池メーカーの米ブルームエナジー(Bloom Energy)と船舶用燃料電池(Fuel cell)の共同開発のための業務協約(JDA、Joint development agreement)を締結したと明かにした。
ブルームエナジーは世界で初めて固体酸化物燃料電池(SOFC, Solid oxide fuel cell)の商用化に成功した企業だ。
サムスン重工業はブルームエナジーとの共同開発を通じ、主力製品であるLNG船やシャトルタンカーなどに適用できる燃料電池の中核技術を2022年までに追加確保し、未来のエコ船舶に対する技術先取りをさらに確固たるものにする計画だ。
両社は昨年9月、ノルウェー・ドイツ船級であるDNV GLから燃料電池適用の原油運搬船に対する基本設計承認(Approval in Principle)を世界で初めて獲得した。
一方、燃料電池(Fuel cell)は燃料の化学反応を通じてできる化学エネルギーを電気エネルギーに変換させる発電機のような装置で、電気を貯蔵して使うバッテリーとは区別される。 既存の発電エンジンは燃料の燃焼を通じて熱エネルギーを機械的エネルギーに変えて電気を生産するのに対し、燃料電池は燃焼過程がなく、発電効率が非常に高い。
特に、硫酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)及び温室効果ガス(CO2)のような環境汚染物質の削減効果が大きくなった従来の内燃機関用船舶推進機及び発電機に代わる最適化された未来のエコエネルギー源として評価されている。
これに先立ち、船舶の温室効果ガスの排出を2025年までに2008年比30%以上削減することを強制した国際海事機関(IMO)は2018年海洋環境保護委員会であるMEPCの第72回会議で、「船舶の温室効果ガスの排出量の低減を強く、そして早急に施行する」というビジョンを提示し、2030年40%、2050年70%まで規制強化を検討している。
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