現代自動車グループが水素電気車(水素燃料電池自動車)など未来車転換への確固たる信念で、攻撃的な歩みを続けている。
内燃機関車時代には後発走者に止まっていたが、電動化に象徴される未来車時代には先導者として業界をリードするという戦略だ。現代自動車グループの鄭義宣(チョン・ウィソン)首席副会長が前面に乗り出しているだけに、さらに急速な変化が期待される。
◆水素車時代、確実なリーダとして地位確立を狙う
現代車は16日、水素電気自動車ネクソ(NEXO)を今年、韓国だけで1万台以上をウ販売するという目標を立てたと明らかにした。これは昨年の国内販売台数である4194台より倍以上多い数値だ。水素電気車に対する自信感の表現として解釈される。
これを含め現代車グループは環境規制強化に先制的に対応する方策として、今年は水素電気車などエコカー販売戸輸出を大きく増やす予定だ。欧州は2012年まで年間、個別企業平均の二酸化炭素(CO2)排出量の規制を従来の130g/kmから95g/kmに約27%強化する。CO21g超過時、1台あたり95ユーロのペナルティーが賦課される。完成車業界は事業を続けるために、エコカーの販売を増やさないといけない状況だ。
このため、現代車グループはエコカーの主導権を先取りするための投資とインフラ拡散に主力している。昨年、エンジン・発電機分野の先導企業である米カミンズと北米乗用車市場の水素燃料電池システム供給協約を締結しており、今年、システム供給を通じて米国の輸出を始め、欧州などに拡大する計画だ。
現代車は昨年12月スウェーデンの燃料電池分離板コーティング技術専門メーカーの「インパクトコーティングズ(Impact Coatings)」と水素燃料電池開発協力了解各書(MOU)を締結した。これに先立ち、イスラエルの水の電気分解基盤の水素生産技術メーカー「H2プロ」、スイスの水素貯蔵・圧縮技術メーカーの「GRZテクノロジーズ」に戦略投資をし、共同技術開発もすることにした。
現代車の関係者は「韓国は世界初めて作られた『水素経済育成および水素安全管理法』など政策的支援に支えられ、水素電気自動車への関心が大きくなっている」とし、「今年は韓国だけではなく、北米市場への輸出に主力スル計画だ」と述べた。
◆英国、アライバルに1290憶ウォン規模の戦略投資
水素電気車だけではなく、電気車への投資も惜しまない。現代・起亜車は同日、英国の商業用電気自動車専門会社の「アライバル(Arrival)」とソウル良才(ヤンジェ)洞にある現代車グループ本社社屋で「投資および電気車共同開発に対する契約」も結んだ。
これにより、現代・起亜車はアライバルに1290憶ウォン規模の戦略投資を実施し、都市に特化された小型常用電気自動車開発のために相互協力することにした。双方間の協業に基づき、競争力のある価格でエコカー常用電気自動車を欧州で優先的に披露し、急速に成長している欧州常用電気自動車市場にも積極的に対応する方針だ。
現代・起亜車は全世界に拡散している電気車市場を先導するために多様な企業との協業を続けている。
昨年5月、クロアチアの高性能電気車企業リマック(Rimac)に100憶ウォン規模の投資を行い、共同研究を通じてグローバル高性能電気車市場を主導する力量を育てている。また、昨年9月には欧州最大超高速充電メーカー「アイオニティ(IONITY)」に投資し、欧州内の電気車販売拡大に向けた土台を作った。
現代・起亜車の研究開発本部社長、アルベルト・ビアマン(Albert Biermann)氏は「欧州は環境規制拡大によるエコカーの急速な成長が期待される市場だ」とし、「アライバルと常用電気車の共同開発を通じて、欧州市場を筆頭にグローバルエコカー市場のリーダーシップを確保する競争力を備えるだろう」と強調した。
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