繊維大手の東レは27日、鉄よりも軽くて強いとされる炭素繊維について、今後、需要の拡大が見込まれる自動車部品の事業を強化しようと、アメリカの炭素繊維メーカーをおよそ580億円で買収すると発表した。
炭素繊維は強度が高くて軽いのが特徴。同社によると、年率15%以上の成長が期待されている。しかし、東レが手掛けるレギューラートウという高機能品は、価格が高いのがネックとなっており、高品質が求められる航空機や天然ガス圧力容器などに用途が限られている。
ゾルテックは東レとは違う方法で比較的安価に炭素繊維を作る技術を持っており、今回の買収によって、今後、需要が増えると見込まれる自動車部品や風力発電などの分野での事業を強化するねらいがある。炭素繊維については、帝人や三菱レイヨンも自動車部品を生産するための技術開発を進めている。
(亜州経済オンライン)
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