検索エンジンの反撃、グーグル「AIモード」発売…ネカオも検索・対話型サービス拡大

グーグルと韓国の検索エンジンネイバー、カカオが人工知能（AI）を活用した検索およびサービス革新に速度を上げている。AIチャットボットの発達と共に検索エンジン占有率が下落するや、検索の知能化に乗り出した。
 
25日、IT業界によると、グーグルは20日（現地時間）、米カリフォルニア州マウンテンビューで開かれた年次開発者コンファレンス「グーグルI/O 2025」で検索エンジンに統合された「AIモード」を公開し、検索市場のパラダイム変化を予告した。
 
グーグルは‘AIモード’を通じて既存の検索エンジンを対話型、個人化、脈絡中心の知能型プラットフォームに変貌させるという方針だ。AIモードはグーグルの最新AIモデル「ジェミナイ2.5」を基盤に、テキスト要約、イメージ解析、動画理解などマルチモーダル機能を統合する。単純にキーワード検索結果を羅列した方式から抜け出し、ユーザーの複雑な質問に対して推論して相互作用し、後続の質問とウェブリンクを提供して深層探索を支援する。例えば、「土曜日の夕方、ニューヨークで安い演劇チケットを探して」というリクエストに対し、AIモードは数百のサイトを分析して最適なオプションを提示し、自動決済までつなげることができる。
 
また、グーグルは「ディープサーチ（Deep Search）」機能を追加し、数百件のクエリを同時に処理し、専門家レベルのレポートを数分で生成できるようにした。「プロジェクトマリナー」ベースのエージェント機能は、チケットの購入やレストランの予約などの繰り返し作業を自動化する。ショッピング機能は、ジェミナイと450億個以上の情報を含むグーグルのショッピンググラフを結合し、仮想フィッティング、価格比較、自動決済のおすすめなどを提供する。グーグルは今年の夏からAIモードがユーザーの過去の検索記録とGmailなど他のグーグルアプリデータを連動させ、個人化された推薦を提供する計画だ。
 
グーグルの今回のアップグレードは、2012年「ナレッジグラフ（Knowledge Graph）」導入以来、13年ぶりの大々的な検索エンジン改編と評価される。オープンAIのチャットGPTとパープレキシティ（Perplexity）のようなAIベースの検索エンジンの挑戦で、グローバル検索シェアが脅かされる状況から出た戦略的対応だ。実際、グーグルはAIモードを米国内のすべてのユーザーに全面開放し、一般検索環境にもAIモードタブを実験的に追加している。
 
国内ではネイバーが‘AIブリーフィング’サービスを強化し、カカオがカカオトークとAIチャットボット「カナナ」を結合した新しいサービスを披露し、AI基盤検索および対話型サービス競争に飛び込んだ。
 
ネイバーは3月から「AIブリーフィング」サービスを本格導入し、韓国市場に特化したAI検索を強化している。AIブリーフィングは、韓国語と韓国文化を反映したキーワードや新造語、東京、京都など韓国人選好旅行地に優先適用される。このサービスは、検索結果の最上段に要約された情報を提供し、ソースと後続の質問を通じてユーザーの情報探索時間を短縮する。また、映画・ドラマのあらすじ、放送情報などコンテンツ領域でも強みを見せる。
 
ネイバーは年内にAIブリーフィング適用範囲を10%以上拡大し、イメージ検索基盤マルチモーダルサービスと英語・日本語など多言語支援を順次導入する計画だ。特に、新規コンテンツ提供者（CP）とニュースコンテンツ入店社にAI学習同意を要求し、国内データを基盤としたAI検索エンジン構築に拍車をかけている。
 
カカオはカカオトークと生成型AI‘カナナ’を結合した対話型サービスでAI導入に速度を上げている。現在テスト中のこのサービスは、AIが対話に参加したり助言したりする形を披露する。また、カカオトークには、チャットルームの会話の要約、会話テーマの提案、特定の質問に対する回答の提供など、AI基盤の機能が含まれる。カカオはこの機能を「AI実験室」でテストし、ユーザーフィードバックを収集している。
 
カカオマップは、AI基盤の場所推薦サービス「AIメイトローカル」を年内に導入する予定だ。これはユーザーの位置と選好度を反映して個人化された場所の推薦を提供し、映像レビューとバス到着時刻表のようなリアルタイム情報を強化してグーグルマップとの競争で差別化を図る。
 
ただ、AI検索エンジンの導入には課題も伴う。AIの回答正確性と信頼性、個人情報保護、データ学習同意問題などが主な争点だ。グーグルはAIモードのエラーを減らすために責任感のある接近と持続的なモデル改善を強調し、ネイバーはデータ同意手続きを強化している。カカオは、ユーザーフィードバックを通じてサービスの安定性を高めている。