サムスン電気のチャン·ドクヒョン代表取締役社長は30日、来年の投資計画に対して“稼働率の高い積層セラミックキャパシタ(MLCC)キャパ(生産能力)を増設しなければならないようだ”と明らかにした。
チャン社長は同日午後、浦項工科大学(POSTECH)で開かれる新素材工学部対象の特別講演に先立ち、取材陣に会い、“フィリピン工場を考えているが、投資すれば、(工場完工および稼動まで)約2年かかると考えた時、早く建設しなければならないと思う”とし、このように述べた。 投資規模については“市場需要などを勘案して決定する”と説明した。
公式的にフィリピン生産法人のMLCCキャパ拡大計画を言及したのは今回が初めてだ。
「電子産業の米」と呼ばれるMLCCは電気を貯蔵し、必要なだけ安定的に供給し、半導体が円滑に作動できるよう支援する核心部品だ。 モバイル、家電、コンピュータ、電装(車両用電子·電気装備)、ロボット、航空宇宙など活用分野が多様だ。
フィリピン生産法人は、サムスン電機のMLCCの中核生産拠点だ。
今回のキャパ拡張は人工知能(AI)サーバーおよび電装用MLCC生産拡大のためのものと分析される。
これに先立ち、今月初め、サムスン電子の李在鎔(イ·ジェヨン)会長はサムスン電機のフィリピン事業所を訪れ、MLCC工場を見学した後、チャン社長にAIやロボット、電気自動車市場の拡大による機会を先取りするよう呼びかけたという。
これと共に、AI加速器用の先端半導体基板(FCBGA·フリップチップボールグリッドアレイ)供給計画も明らかにした。 FCBGAは半導体チップとメイン基板をフリップチップバンプで連結する高集積パッケージ基板で、情報処理速度が速く、主に高性能コンピューティング(HPC)用半導体に適用される。
チャン社長は“北米クラウドサービス供給者(CSP)4社のうち、1社にAI加速器用基板を供給する予定で、今年下半期に少量ずつ量産し、来年に本格量産する計画だ”と述べた。
「今後、NVIDIAに供給する計画があるのか」という問いにチャン社長は“すべての顧客と働きたいのが夢”と答えた。
一方、同日、チャン社長は浦項工科大学の新素材工学部の学生150人余りを対象に、AI、電装、ヒューマノイドなど産業メガトレンドとサムスン電機の新事業推進現況などを説明した。
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