2026. 08. 18 (火)

次世代の勝負所『認知症』、肥満に続く激戦地として浮上…製薬会社、新薬競争に生死をかける

  • アルツハイマー市場、2030年に24兆円の見通し

  • グローバルビッグファーマ、相次ぐ投資・技術確保

  • 国内も臨床・技術輸出など成果拡大

写真=ゲッティイメージバンク
[写真=ゲッティイメージバンク]

肥満治療薬市場を制したグローバル製薬会社が次の激戦地として『認知症』を選んだ。超高齢社会の到来により患者数が急速に増加しており、アルツハイマー病治療薬市場が新薬の承認を契機に本格的な成長軌道に乗ったためである。

17日、医薬品市場調査機関アイキュビア(IQVIA)によると、2022年に420億1000万ドル(約6兆円)だったグローバルアルツハイマー病治療薬市場は、2030年には1600億ドル(約24兆円)に3倍以上増加する見込みである。2033年には308億ドル(約45兆円)に達すると予想されている。

肥満治療薬に次いで認知症治療薬が新たな『キャッシュカウ』として浮上するとの見方に、ビッグファーマも次々と賭けに出ている。

イーライリリーは、肥満治療薬『マウンザロ』と『ゼブバウンド』で得た資金をアルツハイマーのパイプライン拡張に注ぎ込んでいる。リリーは今年4月、スイスのACイミューンに前金1000万スイスフラン(約187億円)を支払い、タウ標的の低分子化合物の共同開発契約を拡大した。続いて6月には、スウェーデンのアルジェキュアファーマからアミロイドβ生成調整候補物質『ACD680』を最大10億ドル(約1兆3800億円)規模で導入した。すでに承認された抗体治療薬『キスンラ』に安住せず、低分子化合物を含む多層パイプラインを構築しようとする動きが見られる。

治療薬の処方も急速に増加している。国内で2024年12月に発売されたエーザイ・バイオジェンの『レケンビ』は、初月167件だった処方件数が昨年8月までの9ヶ月間で累計1万3719件に増加した。なんと82倍に急増したのである。また、アメリカ食品医薬品局(FDA)は先月、自家投与用皮下注射剤『レケンビアイクリック』について治療開始投与を承認し、患者が静脈注射なしで投与を開始できる道が開かれた。
認知症

韓国が超高齢社会に突入する中、国内企業も認知症治療薬を巡る競争に参入している。アリバイオは経口治療薬『AR1001』について、13カ国でグローバル臨床3相『POLARIS-AD』を昨年6月に完了した。初期アルツハイマー患者1535人のうち1348人が52週の投薬を完了し、今後11月にアメリカ・ボストンで開催される国際学術大会(CTAD)で詳細結果が発表される予定である。

エイビエルバイオは血液脳関門(BBB)シャトルプラットフォーム『グラブボディ-B』を前面に出し、昨年GSKと4兆1000億円規模の脳疾患治療薬技術移転契約を締結した。これとは別に、サノフィと共同開発中のパーキンソン病治療薬『ABL301』を足がかりにアルツハイマー二重抗体パイプラインの拡張にも乗り出した。オスコテックは共同開発先のアデルと共に開発したタウ標的抗体『ADEL-Y01』を昨年12月にサノフィに最大10億4000万ドル(約1兆5300億円)規模で技術移転した。また、東亜製薬はタウ凝集阻害剤『DA-7503』に関する非臨床データを先月の国際学術大会(AAIC)で発表し、後続の選手として名乗りを上げた。

国内の臨床インフラもこの流れを支えている。食品医薬品安全処によると、昨年の国内中枢神経系(CNS)疾患臨床試験承認件数は67件で、2021年(37件)より80%以上増加した。このうちアルツハイマー認知症関連の臨床は12件で、最近6年の中で最も多かった。

認知症治療薬を開発中のバイオテック関係者は「アルツハイマー治療薬市場は年平均13%以上の成長が見込まれる」とし、「抗体・ゲノム・脳伝達プラットフォーム技術が融合した次世代バイオ医薬品競争の最前線に浮上するだろう」と展望した。 




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