韓国の10代の向精神薬事犯がこの2年間で7倍以上増加し、対策作りが急がれるという指摘が出ている。法曹界では再犯率が高いだけに、再犯防止システムを強化しなければならないと助言する。
国会法制司法委員会所属のソン・ソクジュン(国民の力)議員室は23日、法務部から提出された資料によると、向精神薬事犯の取り締まり人員は2021年に1万631人、2022年に1万2035人、2023年には1万9556人に達し、これは2年間で約84%増加したと明らかにした。
特に20歳未満は2021年の192人から2022年に332人、2023年には1383人を記録し、年間約7.2倍増えた。今年上半期には昨年同期(7407人)より17.7%増の8721人となり、このうち20歳未満の向精神薬事犯は320人で、昨年同期(282人)比13.5%増となった。
向精神薬事犯は他の麻薬類師範に比べて再犯率が高いことも分かった。韓国警察庁によると、昨年検挙された麻薬関連事犯のうち、向精神薬事犯の再犯率は55.5%で、麻薬事犯(29.6%)、大麻事犯(49.5%)の再犯率に比べて遥かに高かった。
向精神薬は中枢神経に作用して身体的・精神的依存性を起こす薬物で、ヒロポン、ゾルピデムとクラブで主に流通されると知られているケタミンなどが向精麻薬に分類されている。
ソン議員は、「最近、向精神薬の犯罪が社会全般に深刻な問題として台頭しており、特に10代の青少年の間で向精神薬事犯の増加傾向が目立っている」とし、「向精神薬の急増に対する徹底した原因分析と犯罪予防、再犯防止のための制度改善など、積極的な対応が急がれる」と強調した。
法曹界でも再犯防止システムを強化しなければならないと指摘した。
警察出身のチョン・ヒョンファン弁護士(法務法人YK)は、「麻薬は一度やればなかなかやめられない。処罰が強いとしても再犯は増える」として「処罰も重要だが、再犯防止プログラムがあまりにも不足しているのが現実」と憂慮した。
続けて「根本的な治療が難しいだけに、事態の深刻性を(韓国)政府や司法府が認知しなければならない」とし「初犯である触法少年だとして起訴猶予し保護処分を下す慣行自体を根絶し、再犯防止プログラムを強化しなければならない」と助言した。
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