11月の韓国の消費者心理が高物価と高金利の余波で4ヶ月連続悪化した。住宅価格の見通しも全国住宅取引不振の中で貸出金利が急騰し、鈍化傾向が続くと予想された。
28日、韓国銀行が発表した「2023年11月の消費者動向調査結果」によると、今月の消費者心理指数(CCSI)は97.2で前月比0.9ポイント下落した。今回の調査は10日から17日まで全国都市2500世帯を対象に行われた結果だ。消費者心理指数は基準値100を基準に100より大きければ長期平均より楽観的であることを、100より小さければ悲観的であることを意味する。
韓国の消費心理指数は今年8月(103.2)以後、4ヵ月連続下落傾向を続けている。韓国銀行のファン・ヒジン統計調査チーム長は消費心理の下落背景について「11月のCCSIは米国の追加金融引き締めの縮小や輸出景気回復の兆しにもかかわらず、高物価と高金利による内需不振が持続した影響」と説明した。
CCSIを構成する6つの指数のうち、現在の生活状況CSIは87で、前月より1ポイント下落した。今後6ヵ月後を予想した生活状況展望CSIも前月水準(90)を維持し、大きく改善されないものと予測した。家計収入の見通しも98で、前月と同じ水準を示した。消費支出展望は高物価で消費余力が鈍化し外食と旅行、教養・娯楽・文化などを中心に下落し2ポイント低い111を記録した。現在の景気判断指数も2ポイント下落した62となった。ただ、今後の景気展望指数は72で2ポイント反騰した。
同期間、住宅価格展望指数は前月対比6ポイント低い102を記録し、今後住宅価格がさらに下落するだろうという観測が高かった。これは今年7月(102)以来最も低い水準で、昨年9月(9ポイント↓)以来最大の下げ幅だ。
金利水準展望(119)は、米国の物価上昇率が鈍化し、米連邦準備制度(Fed)が政策金利引き上げサイクルを終了するだろうという期待が高まり、前月より9ポイント急落した。物価水準の展望は149で、前月より2ポイント下落した。消費者物価上昇率の拡大にもかかわらず、国際原油価格が安定した流れを示し、物価が鈍化するだろうという観測だ。
一方、一般人の今後1年間の物価上昇率展望を示す「期待インフレ率」は前月と同じ3.4%を示した。期待インフレは7月から3ヶ月連続3.3%を続けてきたが、10月から0.1%ポイント上がった3.4%を維持している。この1年間の物価上昇を眺める消費者認識も前月(4.1%)と同じだった。
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