韓国の国家負債増加速度が少子高齢化などの影響で主要国に速いという指摘が出ている。財政健全性のために現在国会で係留中の国家財政法改正案の早急な通過が要求されている。
18日、全国経済人連合会によると、財政準則は国の財政赤字(管理財政収支赤字)幅を国内総生産(GDP)比3%以内に管理するが、国家負債比率がGDPの60%を超えれば赤字比率を2%以内に縮小する内容を盛り込んでいる。
このような財政準則導入案を盛り込んだ国家財政法改正案は昨年9月に発議された。全経連は財政準則法制化が必要な根拠として、韓国と経済協力開発機構(OECD)37ヵ国(コスタリカを除く)の国家負債比率数値を挙げた。
今後8年間、OECD諸国の国家負債比率は平均8.8%ポイント下落する反面、韓国は同期間9.5%ポイント上昇するものと予想された。また、韓国の上昇幅は37ヵ国の中で最も大きいと予想された。
ますます深化している少子化・高齢化により未来財政余力の悪化が避けられないという主張が出ている。韓国の生産可能人口が次第に減少する反面、福祉需要は増え、韓国のGDP対比社会福祉財政支出規模は2020年14.4%から60年27.6%へと約2倍増加すると予想された。
非金融公企業の負債や年金充当負債のような潜在的な国家負債も財政健全性を脅かす要因の一つだ。韓国はGDP対比非金融公企業負債と年金充当負債規模のいずれも該当統計を算出する海外主要国の中で最も高い水準だった。
全経連は2021年基準でOECD38ヵ国のうち35ヵ国が財政準則を導入しており、このうち29ヵ国はこれを法制化していると強調した。韓国がグローバルスタンダードに逆行しているという指摘した。全経連のチュ・グァンホ経済産業本部長は「財政準則の早急な法制化と共に積極的支出構造調整を通じて未来健全財政確保のための基盤を用意しなければならない」と主張した。
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