サムスン電子が世界初のGAA(Gate-All-Around)基盤の3ナノメートル(㎚=10億分の1m)ファウンドリ(半導体委託生産)工程を通じた量産に乗り出す。
22日、業界によると、サムスン電子は来週中に次世代GAA技術を活用したファウンドリ3ナノ半導体工程の量産を公式発表する見通しだ。GAAは既存のFinFET技術より、チップ面積を減らし、消費電力は減少する同時に、性能は高めた新技術である。
ライバル会社である台湾TSMCは今年下半期、3ナノ半導体を量産すると明らかにしたことがあり、サムスン電子がこのような量産に突入する場合、世界初となる。先立って、サムスン電子はこれまでGAA技術を適用し、今年上半期内に3ナノの量産を開始すると目標を提示してきた。
ただ、業界ではサムスン電子が収率(欠陥のない合格品の割合)を確保できず、3ナノの量産を先送りするのではないかという疑問が持続してきた。実際、今年初めにも超微細工程のファウンドリ収率イシューにより、主要顧客企業が離脱するなど、問題を経験したという。
量産が始まれば、これまでTSMCにシェアで押し寄せてきたが、技術力の面でリードしているということを強調できるものとみられる。特に、最近はTSMCとの占有率の格差もさらに拡大し、業界では懸念が出ていて、雰囲気に反転を図ることができるか注目される。
台湾市場調査会社のトレンドフォースによると、サムスン電子の今年第1四半期のファウンドリ売上は53億2800万ドル(約6兆4256億ウォン)で、昨年4四半期比3.9%減少した。グローバルファウンドリー10大主要会社のうち、1四半期の売上高が唯一落ち、シェアも同期間18.3%から16.3%に減少した。
しかし、TSMCは同期間11.3%増加した175億2900万ドル(約22兆7000億ウォン)の売上を上げ、シェアも52.1%から53.6%に増えた。
一方、サムスン電子は3ナノの量産を機に、システム半導体分野で世界トップの座に登るという「システム半導体2030ビジョン」に拍車をかけるという計画だ。170億ドル(約20兆ウォン)を投入し、米国テキサス州テイラー郡に建設する第2ファウンドリ工場も事実上、工事に入った。2024年下半期の稼動を目標に完工されれば、最先端システム半導体を生産することになる。
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