韓国製造企業10社のうち9社「原材料価格急騰で製品生産単価上昇」

[写真=エムボトル提供]


最近、原材料価格の急騰により、韓国国内製造企業97%の製品生産単価が上昇したことが分かった。

14日、大韓商工会議所が公開した「最近の原材料価格急騰による企業影響調査」の結果によると、調査に参加した製造企業304社のうち75.6%が最近原材料価格の急騰によって「製品生産単価が大幅に増加した」と答えた。「少し増えた」と答えた割合は21.4%、「ほとんど影響ない」と答えた割合は3.0%だった。

実際、ある中堅建設企業は鉄筋、セメントなど主要建材価格が20%ほど急騰する状況に直面した。しかし、大部分工事が2~3年前に受注したため、適当な対策がないというのが会社側の説明だ。しかも、来月には建材価格が追加引き上げられる見通しだ。

原材料価格が高止まりしているが、大半の企業は製品価格にこれを十分転嫁できずにいる。

回答企業のうち、原材料価格の引き上げ分を製品価格に十分反映したと答えた企業は15.8%に過ぎなかった。50.5%は一部だけを反映しており、23.5%は近く反映する計画であるという。10.2%は、「今のところ反映する計画はない」と答えた。

製品価格に一部だけ反映したり、反映していない企業は「売上減少への懸念」を主な原因として挙げた。

このため、企業の営業利益にも否定的な影響を及ぼすと予想される。調査対象企業の66.8%は、「最近の状況が続く」という前提の下、今年の営業利益が減少するだろうと見込んだ。営業利益の減少を超え、営業赤字が見込まれる企業も31.2%に達した。

回答企業の98.0%が原材料価格の急騰で企業に被害が発生すると懸念しているのだ。

大韓商工会議所の関係者は「今年に入って原油・天然ガス・石炭などのエネルギーをはじめ、鉄鋼、鉱物、穀物などほぼすべての産業群で原材料調達価格が急騰している」とし「最近の原材料価格の引き上げは企業が耐えられる水準を超える場合が多く、企業の負担が大きくなっている」と述べた。

実際、電気自動車バッテリーの核心原料であるリチウムは、昨年6月から先月までの9ヵ月間、価格が約472%上昇した。半導体の核心原料であるネオン・クリプトンも今年初め、価格が前年同期比それぞれ260.9%、105.1%上昇した。

特に原材料価格指数のS&Pゴールドマンサックス原材料指数(GSCI)は今年第1四半期に29%上昇した。これは1990年以降、四半期基準で最大の上昇率だ。

各企業は原材料価格が高止まりする場合、製品価格を引き上げたり、全般的な費用を節減するなどの方式で対応する見通しだ。原材料価格の引き上げによる損失を挽回するためには値上げが避けられないが、引き上げ分を全て反映しにくいだけに、緊縮経営に乗り出すという戦略だ。

大韓商工会議所のチョン・インシク産業政策室長は、「各企業は原材料価格の引き上げ負担をどう減らすかという悩みも大きいが、複合インフレに対応するための戦略も考えなければならない」とし、「政府も原材料価格のほか、企業の費用負担要因を全般的に点検して対策を講じなければならない」と強調した。
 
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