豚コレラ、飼育豚からイノシシに「政府は何をしていたのか」

  • 農家の飼育豚ASF確定、25日目静か

  • ASF検出イノシシ斃死体、20頭に増え

  • 「ASFがイノシシにあったら、いつでも養豚農家に流入される可能性あり」

[資料=環境部]


アフリカ豚コレラ(ASF)感染事例が農家の飼育豚から野生イノシシに移る様相だ。3日現在、豚の飼育農場でASF感染が25日目落ち着いた一方、ASFが検出されたイノシシ斃死体は20頭に増えた。これまで飼育豚の防疫に重点を置いてきた防疫当局の不良対応を批判する声も高まっている。

飼育豚のASF感染は10月9日、14回目の確定以来今までに追加発生がない状況だ。通常ASFの潜伏期間を4~19日に見ると、現在、韓国内1~14回の発生はいずれも潜伏期間が過ぎた。

しかし、11月2日の江原道鉄原で発見されたイノシシ斃死体から20番目のウイルスが検出され、イノシシが飼育豚農場の発生件数を超えた。

ASFが飼育される豚には小康状態に入ったが、イノシシを中心に広がっているわけだ。

防疫当局はASF検出のイノシシ 斃死体発見されると、周辺にフェンスを拡張設置し、弊死体の捜索を強化するという立場だけを繰り返している。事後収拾に重点を置き「手遅れ対応」という指摘が出る理由だ。

政府の不十分な初動対処もまな板の上に乗せられた。

去る9月16日、京畿道坡州市にある養豚農家で韓国で初めて感染事例が出たとき、政府はイノシシによる感染の可能性を低く見た。当時、イノシシの銃捕獲も禁止した。以後、イノシシ感染が相次ぐと、1ヶ月ほど過ぎた10月15日になってようやく銃器による捕獲を許容した。

国会立法調査処は最近の報告書「アフリカ豚コレラ発症の現状と今後の課題」を通じて、政府がASF発症初期、野生イノシシからの感染の可能性は小さく見て、主に飼育豚の防疫に重点を置いたと明らかにした。

報告書は、「アフリカ豚コレラが一時的に終息しても、今後、非武装地帯(DMZ)と北朝鮮地域の野生イノシシの防疫が行われず、ASFがイノシシに土着する場合、いつでも国内の養豚農家に流入する可能性がある」と指摘しした。

また、「関係機関の協力を通じて野生イノシシに対するモニタリングなど防疫を強化し、野生イノシシの捕獲など個体数調節も積極的に検討する必要がある」と強調した。

政府は現在、京畿道坡州から江原道高城まで290㎞に及ぶ地域に広域フェンスを設置している。今月6日にフェンスの設置が完了したら7日から銃器を利用したイノシシ捕獲に乗り出す方針だ。京畿道坡州、漣川など、これまで銃器の捕獲が行われなかった地域も銃器の使用が可能となる。

今月から繁殖期に入る野生イノシシの特性上、移動性が高まり、ASF感染への懸念が高まっている点も問題として指摘される。

防疫当局は、北朝鮮の国境地域だけで数万頭に達する野生イノシシがいると推定している。泣き面に蜂でまだASFの感染経路もはっきり把握できていない。多数の専門家らは、北朝鮮から下ってきた野生イノシシを主な原因として挙げている。

政府は依然として感染経路を把握しているという立場だ。

環境部の関係者は、「ASFの北朝鮮伝播を含めてイノシシ弊死体に付いていたダニ、排泄物、近くの河川など、すべての可能性を開いて調査している」と述べた。
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