アフリカ豚コレラ(ASF・African Swine Fever)が大韓民国を襲った。17日と18日、坡州(パジュ)と漣川(ヨンチョン)の豚農家でそれぞれASF確定判定を受けた以降、20日に坡州で2件の追加疑い申告まで入った。
2件の確診、2件の追加疑い申告で国が大騒ぎになった。ASFの恐ろしさがそれだけ大きいという意味だ。
別名「豚ペスト」とも呼ばれるASFは、伝染が速く、致死率100%の豚の伝染病だ。イノシシと動物にだけ感染され、人や他の動物には問題にならない。
ASFは怖い点は、ウイルスの生存力が高いということだ。冷凍された豚の死体で数年間も生きていることが知られ、伝染の可能性が大きい。しかも、ワクチンがなく、一度感染すると斃死 するしかない状況だ。
すべての年齢の豚が感染され、発症後、突然死ぬのが特徴だ。伝播速度は飼育形態や管理水準よって変わる。病原性と感染量などによって差はあるが、発熱とともに臓器と皮膚などに充血及び出血が現れる。
ASFは、1920年代にケニアで初めて報告されて以来、主にサハラ南部地域で風土病として知られた。
以降、欧州・南米などへ流入されたが、ほとんど消えた。以後、スペイン、ポルトガルで1960年代に発病したが、両国はこの疾病を完全に根絶するのに30年以上かかった。イタリアでも1978年に発病した以後、未だに風土病として残っている。
ASFは、昨年8月に中国でアジアで初めて発生し、今年に入ってもモンゴル、ベトナム、カンボジアなどで広がった。去る5月には北朝鮮でも確定判定を受けた。韓国は清浄国を維持したが、今回の確定判定にASF感染国になった。
去る17日に初発生以後、20日午前6時まで坡州・漣川の発病農場などで豚1万372頭が殺処分された。漣川などで殺処分計画がまだ残っており、追加の疑い農家まで発生して殺処分の豚数はさらに増える見通しだ。
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