2026. 05. 25 (月)

李在明大統領が約束した国民の命を守る政治

24日、釈迦誕生日を迎え、李在明大統領はソウルの曹渓寺で行われた法要において「国民の命を守る政府を作る」と述べた。大統領は「国民一人一人の生活をより細やかに見守り、最も低いところの声に耳を傾ける」とも語った。


特に仏教の和合の精神である『円融会通』に言及し、国民と国の危機を一つの力で克服すると強調した。政治的な二極化と社会的な対立が深まる中、大統領が和解と共生の価値を掲げたことは重要である。


李在明大統領が24日、ソウルの鍾路区曹渓寺で行われた仏暦2570年釈迦誕生日法要で曹渓宗総務院長の真宇僧侶とともに献灯している。 [写真=聯合ニュース]
李在明大統領が24日、ソウルの鍾路区曹渓寺で行われた仏暦2570年釈迦誕生日法要で曹渓宗総務院長の真宇僧侶とともに献灯している。 [写真=聯合ニュース]

円融会通は、異なる主張や立場を無理に消そうという意味ではない。違いを認めつつ、極端に走らず、対立を調整して共同体が共に進む道を見つける精神である。民主主義の本質もこれと異ならない。民主主義は相手を排除する体制ではなく、異なる意見を制度の中で調整するシステムである。


問題は、現実の政治がその方向から遠ざかっている点である。与野党は相手の失策や暴言には即座に反応するが、民生や経済のための協力には渋い。地方選挙の局面でも政策競争よりも陣営対立や感情的な言葉が目立つ。政治的批判は必要だが、相手を悪魔化する言葉が繰り返されると、社会全体が敵対の政治に慣れてしまう。


仏教は中道を強調する。極端に偏らず、バランスを見つけることを意味する。政治も同様である。多数決は民主主義の基本原則であるが、少数意見を尊重しない民主主義は長続きしない。大統領と与党は力があるからといって独走してはならず、野党も無条件の反対だけでは国民の信頼を得ることは難しい。相手を屈服させる政治ではなく、国民を説得する政治が必要である。


現在、韓国社会は経済的にも厳しい局面にある。低成長、高物価、高齢化、地域消滅、若者の不安、産業再編が同時に押し寄せている。米中の戦略競争やサプライチェーンの再編、AI革命も重なり、国家的な不確実性も増している。このような時期に政治までもが分裂と対立に陥れば、国家全体の対応能力は弱まるしかない。


歴史を振り返っても、国家が危機を克服した瞬間には、対立よりも統合の力が大きかった。外貨危機時の金集め運動は国民的連帯の象徴であった。コロナ19危機でも医療従事者と市民の協力が社会を支えた。逆に、政治が極端に分かれると、経済や社会の不安はさらに大きくなった。政治は国民を不安にさせるのではなく、安心させる役割を果たさなければならない。


大統領が言った「国民の命を守る政府」もここから出発しなければならない。国民の命を守ることは災害対応だけを意味しない。安全な職場や街、弱者を守る福祉、対立を減らす制度、嫌悪や暴力を防ぐ政治文化まで全て含まれる。国民の生活を守る政治は言葉ではなく、制度と実践で証明されなければならない。


円融会通の精神は与野党双方に求められる。政治界は選挙のたびに相手を敵と規定し、支持層の結集にのみ没頭する習慣から脱却しなければならない。国家的課題には協力し、政策の違いは公開で議論し、国民の前では控えめな言葉を使うべきである。それが基本であり常識である。


釈迦誕生日のメッセージは宗教行事の祝辞で終わってはならない。和合と共生は政治界全体が実践すべき公的約束である。今、国民は争いを好む政治よりも問題を解決する政治を求めている。円融会通は難しい仏教用語ではなく、今日の韓国政治が最も切実に学ぶべき常識である。





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