KTがキム・ヨンソプ代表就任後、初の大規模な人材再配置案を確定した。人工知能(AI)を中心とした「AICT」会社に転換するためにキム代表が「経営効率化」カードを取り出したのだ。ただ、労組を中心にKTの構造再編に対する反対の声が高まっている。政界も残りの国政監査期間中に質疑を予告するなど圧迫に乗り出した。
業界は15日、KTが同日、取締役会を開き、新設法人の「KTオーエスピー(OSP)」と「KTピーアンドエム(P&M、以上仮称)」の設立案件を議決したと明らかにした。両社とも通信ネットワークを運用する現場職を配置するための子会社で、来年1月1日に設立する予定だ。
KTOSPには線路通信施設、顧客開通業務などを行う人材3400人余りが配置される予定であり、電源施設などメンテナンス業務を行う380人はKTP&Mに配置される計画だ。これに加え、顧客相談管理(CRM)人員約170人は、従来の子会社であるKTisとKTcsに配置される。
このような措置で、約4000人に達する人材がKTから移動する見通しだ。ここに共に進行される現場職対象の特別希望退職まで勘案すれば、今回の決定で影響を受ける人員だけで5700人余りに達する。希望退職を決める人員に対しては最大3億2000万ウォンに達する金額を退職金として支給する。予定通り再編が進めば、上半期基準で1万8617人だったKT職員数は大幅に減少する見通しだ。会社側は来週から転出・希望退職を受け付け、11月初めまでには関連作業を終えるという方針だ。
KTの大規模な人材調整は、2009年のイ・ソクチェ前会長、2014年のファン・チャンギュ前会長以来3度目だ。キム代表がAIを中心にKTの変化を象徴する「AICT」スローガンを掲げた中で、今後持続するAIに対する莫大な投資に備えるための事前作業と解釈される。実際、KTは最近、マイクロソフト(MS)とともに5年間で2兆4000億ウォン規模を韓国型AI・クラウドなどに投資すると発表した。ライバル通信会社に比べて人材が数千人以上多いだけに、人件費削減に乗り出したものと見られる。
ただ、大規模な人材再配置に労組を中心に反発が激しい。KT1労組であるKT労働組合は14日から構造改編に反対する徹夜座り込みを行い、簡単に会社側と合意しないことを予告した。16日にはKT光化門社屋前で総力闘争決議大会も実施する。
民主労総全国公共運輸社会サービス労組も共に民主党のイ・フンギ、イ・ヨンウ議員と共同主催で記者会見を行い、構造調整反対の声を出した。イ・フンギ議員は、6000人に達する人員を削減するという計画をについて「国会科学技術情報放送通信委員会委員として国政監査でこの問題に対して集中質問し解決策を探す」と強調した。
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