韓銀「高物価・高金利の影響で世界経済の成長鈍化」見通し

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[写真=亜洲経済DB]

世界経済がサービス部門を中心に良好な成長の流れを見せたものの、高まった物価や金利などの影響を受け、次第に成長の勢いが鈍化するだろうという見通しが出た。

韓国銀行は16日に公開した「海外経済フォーカス」を通じて第2四半期の世界経済が労働市場好況、超過貯蓄などに力づけられサービス部門を中心に緩やかな成長勢を見せたと診断した。反面、製造業は高金利による投資心理の萎縮や金利に敏感な財貨需要不振などの影響で低迷した。

主要国別では、米国が予想より良い成長の流れを続けたが、欧州は高い物価による実質所得の減少などが回復を制約していると分析された。中国は新型コロナウイルス感染症の防疫緩和によるリオープニング効果が弱まり、成長の勢いが鈍化した。日本は外国人観光客の増加や設備投資の改善に支えられ回復傾向を示した。

東南アジア・インドなどアジア新興国は内需中心の良好な成長ぶりを見せた。一部の国は外国人観光客増加、需要噴出効果(ペントアップ)などの影響で回復傾向を見せたが、もう一方では世界的に財貨需要が減り輸出・生産が大幅に減少した。

消費者物価はピークを過ぎたようだ。エネルギー·原材料価格が安定し上昇傾向が制限されているためだ。一方、根源物価は依然として高いうえ、今後の物価経路上でエルニーニョをはじめとする異常気象にともなう原材料価格推移、主要国景気の流れなどと関連した不確実性が大きいという点は憂慮される。

国際物価に相当な影響を及ぼす原油価格は予想より低い水準で騰落を続けた。代表的な石油の一つであるブレント原油は、第2四半期のグローバル景気減速への懸念、堅調なロシア原油輸出、高金利による投機的需要萎縮などにより下落傾向を示した。5月以降は1バレル=70ドル水準から騰落し、第2四半期の平均価格は1バレル=78ドルを記録した。

ただ、最近の国際原油価格と天然ガス価格が反騰し、物価上昇率が上がり、世界経済の成長も停滞するだろうという懸念が出ている。第2四半期の国際原油価格は相次ぐ減産発表にもかかわらず70ドル台で騰落したが、7月に入ってメキシコ・ノルウェー供給支障、イランのホルムズ海峡タンカー拿捕など地政学的リスクが高まり米国緊縮緩和期待などで反騰した。

13日基準のブレント原油は1バレル=81.4%で、6月末(1バレル=74.9ドル)より6.5%上昇した。韓銀側は「サウジアラビアと石油輸出国機構(OPEC)の減産効果が下半期本格的に現れる予定」とし「米国の戦略石油備蓄(SPR)の買い戻し計画が少なくとも1200万バレルに達し、中国・世界旅行需要が漸進的に回復しており、今後の原油価格の上方リスクは依然として高い状況」と説明した。

天然ガス価格も △オランダ・ノルウェーのガス田供給支障・閉鎖 △原子力・風力など発電量減少 △猛暑による冷房需要増加などの影響で高まるものと予想される。このようにエネルギー価格が高くなり、当分物価は高い水準を維持するものと見られる。これに伴い、金融界では高い物価上昇率にも良好な回復傾向を見せていた世界経済が再び難関にぶつかるだろうという見通しが出ている。
 
 
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