最長17日の秋夕連休に欧州旅行の予約急増···海外旅行の需要爆発にも訪韓旅行客は停滞

[写真=聯合ニュース]


コロナパンデミックで抑えつけられていた海外旅行需要が爆発し、夏休みシーズンになる前に秋の海外旅行商品まで相次いで予約締め切りが続いている。今年第1四半期(1~3月)の旅行収支赤字が3年半ぶりに最大値を記録した中で、海外旅行パッケージは秋夕(チュソク・旧盆)連休商品まで完売した。しかし、海外から韓国を訪れる国内旅行は回復されず、旅行収支赤字がさらに深刻化しかねないという憂慮が出ている。

旅行業界によると、秋夕を控え、9月28、29日の欧州パッケージ予約率はすでに90%以上を記録した。10月2日だけ休みを取れば6日間のゴールデンウィークを楽しむことができる。さらに秋夕に長距離海外旅行に出る韓国人が少なくないからだ。ハングルの日(9日)も休みが取れれば、最長17日の連休も可能であり、サラリーマンの間では「歴代級休暇シーズン」を味わうことができる。

海外に行く旅行客が増え、今年第1四半期の旅行収支赤字(32億3500万ドル)はコロナ禍以前の2019年第3四半期以降、最大規模となった。韓国観光公社によると、今年第1四半期に海外に発った韓国人は498万人で12倍以上急増した反面、韓国を訪問した外国人は171万人で前年同期より約6倍増に止まった。

実際、外国人が韓国を訪れるインバウンド旅行の回復傾向は遅い中、内国人(韓国人)のアウトバウンド旅行需要が集中し、航空券価格が高騰しているのも影響を及ぼしている。

さらに、コロナパンデミックで急騰した韓国の物価もインバウンド旅行客の足を引っ張っている。コロナ禍で安い単価で団体客を対象にする、いわゆる「(外国人向けの)観光食堂」が廃業したりしたため、韓国人が通う一般食堂は一食当たり1万5000ウォン前後。コロナ前より2倍に跳ね上がった。インバウンド旅行会社の関係者は「中国団体が入ってこないと、食堂を運営することが厳しく、東南アジアや他の国を相手には商売が難しい」と訴えた。

車両代やホテル料金も2倍以上に値上がりした。従来の観光バスも純粋な団体観光だけでは運営難に見舞われ、工場や企業の通勤バスへと業種を大きく変えた。あるインバウンド旅行会社の社長は「以前は韓国旅行経費が日本と差が大きくてメリットがあったが、今は日本とも大差ない」として「同じ金額なら日本に行くという現地人が多い」と話した。日本内で東京や札幌などの名所を同時に訪問できることに比べ、韓国の地方観光地は海外で認知度が落ちるということも弱点だ。旅行収支慢性赤字が韓国経済に負担を与えかねないだけに、地方自治体単位の広報を強化して都市別適合型型観光客誘致戦略を樹立し、都市単位の観光ができるようにしなければならないという必要性が提起される理由だ。
 
一方、MZ世代と呼ばれる20~30代は差別化された旅行先を探し出し、これをソーシャルネットワークサービス(SNS)で知らせながら埋もれていた地域観光地が新たに脚光を浴びることも少なくない。他人と同じことを拒否するMZ世代が自分だけの観光地を訪れる傾向が韓国の国内旅行の再発見を生み出しているためだ。

成均館(ソンギュングァン)大学社会学科のク・ジョンウ教授は「MZ世代は費用を考慮しながらも存在感と文化的趣向を自慢できるところを捜し出してSNSで共有し、新しい旅行スポットを発掘している」と話した。
 
 
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