25年ぶりに6ヵ月連続貿易赤字危機・・・ドル高・エネルギー価格に第4四半期の赤字幅拡大

[写真=聯合ニュース]


韓国が今月まで6ヵ月連続貿易収支の赤字を記録する可能性が高くなった。6ヵ月連続貿易赤字は1997年5月以降25年ぶりのことだ。貿易赤字はウクライナ事態などにともなう国際エネルギー価格上昇が最も大きな原因だが、最近半導体景気沈滞と急騰したウォン・ドル為替レートなども影響を与えている。

第4四半期の見通しも明るくない。冬季のエネルギー輸入量が大幅に増えている上、米国のインフレ削減法(IRA)施行で電気自動車(EV)の輸出も減少するとみられ、赤字規模が大幅に拡大するだろうという懸念が出ている。

関税庁が21日に公開した資料によると、9月1~20日の輸出は330億ドル、輸入は371億ドルを記録したという。昨年同期に比べて輸出は8.7%減少した反面、輸入は6.1%増加した。同期間の貿易収支は41億500万ドルの赤字となった。

関税庁は、名節連休で操業日数が減ったため輸出額は減少したが、操業日数を考慮した一日平均輸出額は増加したと説明した。今年9月1~20日の一日平均輸出額は25億4000万ドルで、昨年同期比1.8%増加した。同期間の操業日数は13日で、昨年同期の14.5日より1.5日減った。

輸出は品目別に半導体(3.4%)、石油製品(38.8%)が増加したが、乗用車(-7.5%)、無線通信機器(-25.9%)、自動車部品(-12.3%)などが減少した。

輸出国別ではシンガポール(44.3%)などが増えたが、中国(-14.0%)、米国(-1.1%)、欧州連合(-15.3%)、ベトナム(-13.0%)など主要輸出国の大半が減少した。

輸入は原油(16.1%)、半導体(11.1%)、ガス(106.9%)などが増加し、機械類(-5.7%)、石油製品(-36.5%)などは減少した。輸入国別では中国(3.1%)、米国(8.3%)、サウジアラビア(32.0%)、台湾(16.9%)などが増加し、欧州連合(-8.4%)、日本(-7.6%)は減少した。

今年、韓国の貿易収支は4月から赤字が続いている。赤字規模は4月24億7600万ドル、5月16億ドル、6月24億8700万ドル、7月48億500万ドル、8月94億7400万ドルで、5月を除いて毎月規模が大きくなっている。

貿易収支の悪化は、急騰したエネルギー価格の影響が大きい。ウクライナ事態が長期化し、欧州をはじめ各国が天然ガス確保戦に参入し、国際エネルギー価格の上昇傾向が続いている。国際エネルギー価格は、北半球が冬季に入る第4四半期に上昇する可能性が高い。

為替レートも貿易収支の改善を難しくする要因だ。最近のドル高でウォン・ドル為替レートが1400ウォン水準まで急騰した。通常、ドル高が進めば輸出競争力の確保に一部役立ったが、グローバルインフレでエネルギーと原材料の輸入負担が増えた状況で、収支改善を一層難しくしている。

韓国最大の輸出市場である中国は最近、主要都市のコロナ封鎖を解除し、景気回復への期待を生んでいる。しかし最近、米国が先端半導体装備などの中国輸出を統制し、依然として不確実性が高まっている状況だ。

半導体に続き、主力輸出品目として浮上した電気自動車(EV)も輸出の見通しが暗い。先月、米国が自国で生産したEVのみ補助金を支給する内容を盛り込んだIRAを実施したためだ。

今年に入って8月までの韓国製EVの米国内販売台数は4万3923台であり、昨年同期より2倍以上増加した。同期間、韓国は9万6750台のEVを海外に輸出したが、米国市場がEV輸出の半分程度を占めているわけだ。しかし、IRA施行で現地から補助金を受けられない韓国産EVの輸出が厳しくなると予想される。
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