豊橋技科大・アミノ、通電加熱ホットスタンピングの連続成形技術を開発

豊橋技術科学大学極限成形システム研究室の森謙一郎教授と前野智美助教は、プレス機械メーカーのアミノと共同で、通電加熱ホットスタンピングによる連続成形技術を開発した。板材の加熱と成形を同一金型内で同時に行い4回連続成形を実現した。今後、実用機の開発に着手し、2015年をめどに商品化する方針だ。

ホットスタンピングは鋼板を加熱して軟化させて冷間プレスでは難しい高張力鋼板など硬度の高い素材の加工性を上げる工法である。加工と同時に金型との接触による冷却効果で焼き入れを行う(ダイクエンチ)によって成形品を高強度にする効果も持つ。

通電加熱によるホットスタンピングは直接材料に電流を加えることで、従来の炉加熱よりも急速に加熱することが可能で、酸化スケールも少ないといった利点がある。比較的小さな部品に低コストで適用できるほか、部分的に強度が必要な箇所だけを選択して加工することも可能になる。

試験装置はサーボプレスを使用し、板材の供給、通電加熱、成形、ダイクエンチのサイクルを連続で行う。試験では板厚1・5ミリメートル、幅150ミリメートルの熱間プレス用鋼板に1工程目では7・5キロアンぺアで3・2秒間通電し、900度Cまで加熱する。

2工程目に金型へ搬送して、金型内でダイクエンチを行って5秒間急冷する。ダイクエンチの際に次の板材を投入することで連続的に成形でき、毎分6回のストローク(6spm)で4回連続成形を実現した。ダイクエンチによって鋼板の強度はビッカーズ硬さ270HVが450HVに向上した。これは1・5ギガパスカルの引張強さに相当する。

(亜洲経済オンライン)
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