グローバルEコマースの跳躍を夢見ていたQoo10(キューテン)が危機に直面した。キューテン系列会社であるティモン(Tmon)・ウィメフ(wemakeprice)の販売者代金精算遅延事態が波紋を起こし、販売者に限らず消費者の離脱まで続いているためだ。業界では、キューテンの無理な買収が生んだ当然の結果だという評価だ。
24日、業界によると、販売者精算金支給が遅れ論難になったティモン・ウィメフ被害が販売者だけでなく一般消費者にまで広がっている。
現在、ティモンとウィメフは旅行商品に続き、デパート、ホームショッピングなどの消費財販売まで相次いで中止されている。両社の決済承認・取り消しを代行するPG社(決済代行業者)まで既存決済件に対する取り消しや新規決済を阻み、クレジットカード取引も不可能な状況に置かれた。
今回の事態は、シンガポール基盤のEコマースプラットフォームのキューテン系列会社であるティモンとウィメフが自社に入店した販売者に販売代金を適時に精算できずに触発された。
キューテンは今月初め、ウィメフ精算遅延事態について公式に認め、販売者に補償案と問題解決を約束した。しかし、その後、ティモンまで精算遅延が続き、販売者と消費者の懸念を増大させた。
業界ではティモン・ウィメフの利用者数が869万人に達し、月間取引額が1兆ウォンを越えると推定されるだけに、関連被害額も数百億ウォン台に達すると予想している。
これと関連してティモン・ウィメフは精算遅延問題解決および再発防止のために8月中に第3の金融機関と連係した「エスクロー(Escrow)」方式の精算システムを導入するという計画を明らかにした。
キューテンが今回の事態で系列会社の合併および構造調整に拍車をかけるだろうという見通しもある。無理な事業拡大による資金難を解決するためには、系列会社の統合を通じた高強度経営効率化作業が必要だという判断のためだ。先立ってキューテンは2022年にティモンを皮切りに昨年はウィメフとインターパークショッピング、今年はAKモールを相次いで買収し規模を拡大した。
業界ではキューテングループ発の精算遅延事態が簡単には収まらないと見ている。最悪の場合、キューテングループの流動性危機が深刻化し、不渡りの危機に置かれる可能性まで提起されている。
業界の関係者は「ティモンとウィメフが再び正常な資金の流れを維持しプラットフォームを維持するためには販売者離脱を防ぐことが何より重要だが、すでに協力会社までプラットフォームから離脱している」とし「Eコマース運営に最も重要なセラーと消費者、決済システムまで不在した状況の中で企業の正常化を期待することは難しい」と付け加えた。
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