東京電力は10日、福島第一原子力発電所にある高濃度の放射能汚染水を浄化する装置で汚染水が漏れ、午前4時50分ごろに装置を停止したと発表した。漏出箇所の部品を交換し、半日後の同日夕に運転を再開した。この施設では本格稼働後も、装置のトラブルや水漏れが相次ぎ、不安定な状態が続いている。
同日付けの朝日新聞によると、漏れたのは汚染水に含まれる放射性物質を沈殿させて取り除く仏アレバ社の装置。汚染水が流れる配管と放射性物質を取り除く薬剤を注入するホースの継ぎ目から汚染水が噴き出しているのを協力会社の作業員が監視カメラで発見した。
東電によると、推定約50リットルが漏出した。大部分が汚染水とみられる。装置の停止は先月30日以来で、継ぎ目の樹脂製の部品が割れて破損していたため金属製に交換した。破損の原因は不明だが、施工不良の可能性もあるという。
同原発では、たまり続ける汚染水を処理して原子炉を冷やすために使っている。停止中は、施設に保管している処理水を使った。
また、10日に発生した地震の影響で、6号機タービン建屋の地下にある汚染水を仮設タンクを通じてメガフロート(大型浮体式構造物)へ移送する作業は中止し、11日に延期した。
(亜州経済オンライン)
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