韓国防衛大手ハンファシステムが、海外依存度の高い国防用半導体の自立化(国産化)に向けた産学協力を本格化させる。同社はソウル大学、成均館(ソンギュンガン)大学と手を組み、レーダーや人工衛星通信などに搭載される核心半導体の共同開発に着手した。
ハンファシステムは15日、「国防半導体技術ワークショップ」を開催し、両大学と高出力マイクロ波(HPM)用半導体チップの開発に関する詳細契約を締結したと発表した。
HPMは、強力な電磁エネルギーを放射して半径数百メートル以内にある敵の電子・通信機器を無력化(マヒ)させる指向性エネルギー兵器(DEW)の一種だ。今回の協力を通じて同社は、HPM用半導体をはじめ、レーダーや探知機、合成開口レーダー(SAR)衛星、および衛星・戦術通信機器の製造に不可欠な国防用半導体を共同開発していく方針だ。
ハンファシステムは今年3月、ソウル大学および成均館大学と「国防半導体共同研究センター」を設立しており、今回の契約締結によって共同研究と技術開発の実務を本格化させることになる。
各大学の共同研究センターは、それぞれの強みを活かした技術開発を担当する。
まず、ソウル大共同研究センターは宇宙と地上間のデータ送受信プロセスにおいて、信号の歪みを最小限に抑える「衛星端末用・高線形半導体チップ」の開発を担う。同技術は、衛星通信の品質向上や端末の小型化・軽量化を実現するための核心技術に位置づけられている。ハンファシステムは、同技術を今年から2028年にかけて自社の衛星端末に順次適用し、将来的には低軌道(LEO)衛星通信のペイロードや次世代通信基地局へと応用範囲を広げる計画だ。
成均館大共同研究センターは、超高周波単一集積回路(MMIC)の設計技術の確保に注力する。MMICは、レーダーの送受信に必要な複数の部品を一つの半導体チップに集積する技術であり、アクティブ・フェーズドアレイ(AESA)レーダーや小型衛星の性能を左右する「心臓部」にあたる。
ハンファシステムは技術開発にとどまらず、国防半導体の大量生産に向けた「ファウンドリ(受託製造)工程」の導入も検討している。独自技術を確保することで、韓国内の兵器体系への適用はもちろん、グローバル防衛産業市場における輸出競争力も引き上げる構想だ。
同社は今回の産学協力により、現在は海外依存度が極めて高い国防用核心半導体を国産化し、次世代兵器体系の競争力を飛躍的に高められると期待している。
ハンファシステムのクァク・ジョンウ基盤技術研究所長は、「ソウル大・成均館大との協力は、単なる技術開発の枠にとどまらない」とし「国防半導体の『設計・検証・拡張・事業化』へとつながる、好循環のバリューチェーンを構築する重要なプロセスだ」と強調した。
現在、地政学的な緊張の高まりとともに、国防半導体の戦略的重要性が世界的に急増している。韓国市場においては、国内兵器に搭載される国防用半導体の約99%を海外(特に米国や台湾など)からの輸入に依存しているのが実情だ。こうした供給網(サプライチェーン)のリスクに対応するため、韓国政府は先月「国防半導体育成法」を制定し、核心部品の自立化とサプライチェーンの安定化に向けた支援を本格化させている。
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