サムスン電子・DS部門のハン·ジンマンファウンドリ事業部長(社長)が来年の量産を控えた2ナノメートル(nm)工程の収率改善を核心課題に挙げた。
9日、業界によれば、ハン社長はこの日午前、ファウンドリ事業部の役職員に送った初めてのメッセージを通じ、“(サムスンファウンドリが)他の大型業者に比べて劣る技術力を持っているということを認めなければならない”とし、“いつかはこれを克服できるだろう”と明らかにした。
このような発言は現在、ファウンドリ業界1位の台湾TSMCを意識したものと分析される。 市場調査機関のトレンドフォースによると、TSMCの今年第3四半期の市場シェアは64.9%で、1位を強固にしている反面、サムスン電子は同期間9.3%を記録し、両社間の格差はさらに広がった。
ハン社長は“短期間にメジャーファウンドリ業者に追いつくことはできないが、現場で営業と技術を支援する方々が自信を持って私たちのファウンドリサービスを提供できるように技術競争力を探していこう”と頼んだ。
それと共に、2ナノの速いランプアップを強調した。 ハン社長は“ゲートオールアラウンド(GAA)工程転換を誰よりも先に成し遂げたが、事業化においてはまだ不足な部分があまりにも多い”とし、“機会の窓が閉じられ、次のノードで再び勝負をかけなければならない悪循環を断ち切らなければならない”と述べた。 続いて“このために工程収率を画期的に改善しなければならないだけでなく、消費電力・性能・面積(PPA)向上のためにすべてのノブを隅々まで捜し出さなければならない”と注文した。
GAAは、従来のフィンフェット(FinFET)より電力効率が高く、次世代技術として注目されている。 サムスン電子はこれに先立って2022年6月、GAAを3ナノに世界で初めて導入し、TSMCより該当技術では一歩リードしたという評価を受けた。
しかし、最近、TSMCが2ナノ工程製品の試験生産収率(生産品対比正常品比率)が60%を超え、これに対し、来年に2ナノ製品量産をするという計画を公式化しただけに、最先端工程でもTSMCに押されるという憂慮が出ている。
ハン社長は“私たちの事業部が開発しておいた成熟ノードの事業化拡大のためのエンジニアリング活動に努めてほしい”とし、“追加顧客の確保に全力を傾けなければならない”と頼んだ。 それと共に、“成熟ノード事業は先端ノードの事業化に必要な時間と資源を支援できる重要な事業”と述べた。
続けて“(このような戦略で)私たちが来年可視的なターンアラウンドを見せることができると信じる”とし、“近い未来には私たちの事業部がサムスン電子の最も重要な事業部に成長すると確信する”と付け加えた。
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