今月、韓国消費者の今後1年間の物価展望を示す期待インフレ率が2ヵ月連続下落し、3.7%となった。消費者の経済状況に対する心理を表す消費者心理指数(CCSI)は2ヵ月連続上昇した。
韓国銀行が26日に発表した「2023年4月消費者動向調査結果」によると、今後1年間の消費者物価上昇率に対する展望を示す期待インフレ率は3.7%で先月より0.2%下落した。期待インフレは昨年12月3.8%に下落した後、今年初めに入って1月に3.9%、2月には4.0%と上昇傾向を示した。しかし、3月に入って3.9%で前月比0.1%下落し、今月まで2ヵ月連続下落傾向を維持したのだ。
韓銀のファン・ヒジン統計調査チーム長は「消費者物価上昇率が2月4.8%から3月4.2%に下がった。まだ加工食品や公共料金、サービス価格は高い水準だが、石油類価格の下落幅が拡大し、加工食品も上昇傾向は鈍化して期待インフレ率がさらに下落することになった」と説明した。
3月の消費者心理指数(CCSI)は95.1で、前月比3.1ポイント上昇した。90.2から92.0へと1.8ポイント上がった先月に続き、2ヵ月連続上昇傾向を示した。ただ、基準値である100を下回り、依然として否定的な見方が多かった。
ファン氏は「景気が少し良く見える面もあるが物価上昇幅が鈍化し安定したのが最も大きな要因」とし「高物価の時に大変だった部分が弱まり耐久財や娯楽・文化外食などを中心に消費を増やすという意見もあった」と説明した。
ただ「景気鈍化の程度や物価が安定しているとはいえ、国際原油価格も上昇の動きがあった」とし「公共料金も引き上げ時期は調整しているものの、いつか引き上げられるだろうというニュースがあり、これに対する不確実性は依然として残っている」と話した。
CCSIを構成する現在の生活状況CSI(87)と生活状況展望CSI(90)は先月よりそれぞれ4ポイント、3ポイント上昇した。家計収入展望CSI(96)と消費支出展望CSI(110)は先月と同じだった。金利水準展望(111)は物価上昇率鈍化などの要因で基準(政策)金利が連続凍結されて追加緊縮期待が緩和され9ポイント下落した。
住宅価格展望CSI(87)は住宅価格の下落幅が縮小され、住宅売買取引量も反騰したことにより7ポイント上昇した。12月以後、5ヶ月連続で上昇傾向が続いている。ファン氏は「政策金利が安定し引き下げまで期待され回復心理が現れた」と分析した。
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