IMF(国際通貨基金)のトップ、ストロスカーン専務理事は、韓国で開かれた国際会議で、アジアからの輸出先となる欧米で低成長が続くことが予想されるなか、アジア各国が成長を維持してゆくためには、国内需要の拡大が重要になると強調した。
ストロスカーン専務理事は、IMFが12日、韓国中部のテジョンで開いたアジア経済をテーマにした国際会議で、講演を行い、この中でストロスカーン専務理事は、「アジア各国ではこの10年の間に金融機関や企業の体質強化が図られた結果、経済的なショックに対する耐性が強まっており、金融危機の打撃からも急速に回復している」と指摘した。
そのうえで、アジア各国の経済成長は輸出に主導されてきたと指摘するとともに、輸出先となる欧米で今後も低成長が続くことが予想されるなか、成長を維持するためには、国内需要の拡大がいっそう重要になると強調した。そして、そのためには、社会的な安全ネットを整備することで万一に備えた貯蓄を減らし、その分を消費に回るようにしたり、個人の投資を増やしたりすることなどを課題としてあげている。
さらにストロスカーン専務理事は、ヨーロッパの金融不安を背景に、アジアに対する投資が一気に収縮するおそれを指摘したうえで、こうした事態に政策的な備えをしておくことが必要だと指摘した。
日本語ニュースチーム news@ajnews.co.kr
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