12兆ウォンのブロックチェーン市場を掴め・・・ネイバー・カカオ・フェイスブックの出師表

  • 世界銀行を夢見るフェイスブック、信頼と補償政策で生態系を育てようとするネイバー・カカオ

[写真=gettyimagesbank]


フェイスブックが仮想通貨(暗号資産)「リブラ(Libra)」の発行計画を公開した中、国内(韓国)でもネイバー、カカオなどが独自のメインネット(商用化されたブロックチェーン)を構築し、ディエプ(Dapp、分散型アプリケーション)の開発と仮想通貨の発行に乗り出した。ネイバーは子会社のラインを通じてメインネット「リンク(LINK)チェーン」と仮想通貨「リンク」を推進しており、カカオはブロックチェーン子会社のグラウンドXを通じてメインネット「クレイトン(Klaytn)」と仮想通貨「クレイ(KALY)」を公開した。

ブロックチェーン業界は2022年に100億ドル(約11兆8000億ウォン)規模に成長すると期待されるブロックチェーン業界の主導権を握るため、IT企業間の競争が激しくなると予想している。特にアマゾン、マイクロソフト、グーグルなど中央化されたサービスを提供するIT企業のヘゲモニーを揺さぶるために脱中央化(Decentralized)サービスが急増するものと予想される。

フェイスブックの目標は、既存の通貨(ドル、ユーロ)に代わって世界どこでも利用できる新しい国際通貨を作ることだ。この点で仮想通貨業界1位の「ビットコイン」とその目標が一致する。ビットコインの開発者サトシ・ナカモトはビットコインを公開し、中央(政府、企業など)の統制を受けず、安全に利用できる決済手段を作ることが目標だと明らかにした。

一方、ネイバー、カカオは偽造・変造が不可能だというブロックチェーンの技術的可能性に注目している。そのため、ブロックチェーンと連動したディエプとサービスの生態系を構築するために心血を注いでいる。発行された仮想通貨は、その生態系で利用できる決済手段の一つに過ぎない。これは仮想通貨業界2位の「イーサリアム」と似たような目的だ。イーサリアムの開発者ヴィタリック・ブテリン氏は、「仮想通貨のイーサリアム(ETH)は、イーサリアムメインネットの性能をテストするための手段に過ぎない。これ投機目的で購入するのは無意味だ」と述べている。

市場拡大のためのネイバー、カカオの重要な戦略は信頼と補償だ。ブロックチェーンを活用して偽造・変造が不可能な分散型サービスを作り、利用者の信頼を確保して利用者がそのサービスを利用すると、仮想通貨の一部を補償として提供する。これによってサービス規模が次第に拡大する好循環構造を作っている。

両社のメインネットは今始まったばかりだ。両社は、パートナーと開発者にメインネットを公開することでディエプとサービスが増加ことを期待している。「フォーキャスト(4CAST・未来予測)」、「ウィズボール(Wizball・知識の共有)」、「パシャ(Pasha・商品レビュー)」、「タパス(TAPAS・レストランレビュー)」、「ステップ(STEP・旅行レビュー)」、「ヒントチェーン(HINT Chain・食品レビュー)」 、「アンチューブ(Antube・補償型動画サービス)」、「ピープル(Pibble・補償型SNS)などがリンクとクレイトンを活用したディエプの代表的事例だ。

大手IT企業がブロックチェーンと仮想通貨市場に飛び込むことに対する懸念の声も少なくない。特にフェイスブックのような従来の貨幣を交換するための仮想通貨を作ろうとすることへの反感が激しい。米国・EUだけでなく、韓国政府まで懸念を示している。金融委員会は、「リブラの理解及び関連動向報告書」を通じて「リブラが既存の金融市場を揺るがす波及力があり、金融​​危機が発生するとリブラに資金が集中するなどバンクランを起こす恐れもある」とし、「マネーロンダリングに悪用される恐れが大きく、脱中央化という初期の目的とは異なり、むしろフェイスブックの影響だけを育てる結果をもたらす可能性もある」と評価した。
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