昨年の児童保護事業、宝くじ基金執行率63%にとどまる

 [写真=企画財政部]


17日、国会予算決算特別委員会の2015会計年度決算検討資料によると、昨年の虐待被害児童の避難所事業に使用する計画の宝くじ基金は57億500万ウォンで、その中の48億700万ウォンが地方自治団体に交付され、36億3600万ウォンが実際に執行された。

最も執行率が低かったのは忠南地域で、3億3千500万ウォンが交付され、わずか14%の4900万ウォンだけが執行された。

仁川が4億8000万ウォンのうち1億2000万ウォン(25%)を使用し、慶北は3億7300万ウォンのうち9900万ウォン(26.5%)が執行された。一方、全北は1億4900万ウォンの交付額を使用し、江原道(97%)、京畿(96%)や大田(95%)なども95%以上の高い執行率を見せた。

関連機関によると、昨年の児童虐待申告件数は1万8279件だった。最近は毎年1000〜2000件前後に増加し、児童が虐待や放置され死亡するといった恐ろしい事件も後を絶たない。

昨年の冬には、継母と父親が7歳の息子を数ヶ月間トイレに閉じ込めて洗剤をまくなどの虐待をして、死亡させた事件が発生した。

このように、虐待児童の被害が増える状況で関連事業の予算が放置されたということは、各自治体がそれだけ子供の問題に注意を払っていないためではないかという指摘が出ている。

企画財政部の関係者は“この事業は新規事業であり、国会で増額が行われた事業で、各市・道の予算が適正な時期に編成されなかった”とし“一部の自治体は、ビジネスのための補正予算を編成できず、執行が難しかった”と説明した。

虐待被害児童の事業の低調な予算執行率が、宝くじ基金事業の慢性的な非効率性から来ているという分析も出ている。宝くじ基金は、宝くじ販売額から当選金と運営費を差し引いた収益と消滅時効が過ぎた当選金などを財源としている。

基金のうち、35%は毎年法で定められた事業に使用されており、65%は宝くじ委員会が選定した疎外階層のための公益事業に使われる。しかし、宝くじ基金が自治体ごとに法律に定められた割合に応じて割り当てられて非効率的に使用されているため批判が相次いでいる。

特に、虐待児童の被害や避難所の事業のような新規事業の評価が不十分なことが分かり、事業進行の監視を強化しなければならないという指摘が提起される。

企画財政部は近いうちに、韓国租税財政研究院の詳細な評価結果をもとに宝くじ基金の効率を高めた資金運用の改善案を発表する予定である。

(亜洲経済オンライン)

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