拘束されたのはメキシコ最大級の麻薬密売組織、「シナロア・カルテル」の最高幹部、ホアキン・グスマン容疑者(56)だ。
グスマン容疑者は2001年に服役していた刑務所を脱走したあと、10年以上逃走を続けていましたが、22日朝、メキシコ北西部のシナロア州のホテルに隠れていたところを、アメリカの当局と共同作戦を行っていたメキシコ当局に拘束された。
麻薬の密売で得たばく大な資産を持ち、巨大な組織を率いるその力からグスマン容疑者は「麻薬王」とも呼ばれ、警察や対立する組織との抗争などさまざまな犯罪にも関わってきた疑いが持たれていた。
メキシコからアメリカに密輸される麻薬の多くはグスマン容疑者の組織を経ているとみられ、アメリカ政府は500万ドル(日本円でおよそ5億円)の懸賞金をかけて行方を追っていた。
メキシコでは、「麻薬戦争」とも呼ばれる麻薬密売組織と警察や組織どうしの激しい抗争で、ここ数年、数万人が犠牲になったとみられていて、メキシコ政府は、今回のグスマン容疑者の拘束をきっかけに、麻薬密売組織の掃討作戦をさらに進める方針だ。
(亜洲経済オンライン)
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