3年間続いた大韓航空とアシアナ航空の企業結合手続きがもう一度峠を越えた。 アシアナ航空の取締役会が貨物事業売却案に賛成し、EU執行委がこれまで提起してきた「ヨーロッパ貨物路線での競争制限憂慮」を解消しただけに、大韓航空とアシアナ航空の企業結合が「9合目」を越えるだろうという観測が出ている。 しかし、EUだけでなく、米国と日本の競争当局の承認も残っているだけに、合併まで乗り越えなければならない障害物が少なくない。
2日午前に始まった2回目のアシアナ航空取締役会に出席した取締役らは、貨物売却案が含まれた大韓航空の是正措置案を可決した。 大韓航空は早ければ同日、EU執行委に是正措置案を提出する予定だ。
この日の取締役会には唯一の社内取締役であるウォン·ユソク代表をはじめ、ペ·ジンチョル元韓国公正取引調整委員長、パク·ヘシク韓国金融研究院先任研究委員、ユン·チャンボンキム&チャン法律事務所顧問、カン·ヘリョン梨花女子大学経営大学名誉教授など4人の社外取締役が参加した。 社内取締役だったチン·グァンホ安全·保安室長(専務)が「一身上の理由」で辞意を表明したことにより、出席しなかった。 取締役会は出席取締役5人のうち、賛成3人、反対1人、棄権1人で、該当案件を可決処理した。
大韓航空は2020年11月、アシアナ航空との合併手続きに着手して以来、企業結合を申告した14ヶ国のうち、11ヶ国の承認を受け、現在、EUと米国、日本だけが残っている状況だ。
これまでEU執行委は大韓航空とアシアナ航空の結合による「ヨーロッパ路線の競争制限」を憂慮してきた。 しかし、アシアナ航空取締役会の今回の決定で、大韓航空はEU執行委の企業結合承認の前に置かれた障害物を越える可能性が高くなった。
ただ、アシアナ航空の貨物事業売却を含めた大韓航空の是正措置案提出が、直ちにEU執行委の承認を意味するものではないため、今後の過程も侮れない見通しだ。 EUだけでなく、米国と日本の競争当局の承認も越えなければならない山だ。 また、アシアナ航空労組側の反発を鎮めなければならない課題もある。
<亜洲日報の記事等を無断で複製、公衆送信 、翻案、配布することは禁じられています。>