「われわれの敵はここにある」沸き立つイランの怒り

  • イラン反政府デモ二日目・・・テヘランから全域に広がり

[写真=epa・聯合ニュース]


政府がウクライナ航空の旅客機撃墜事件を隠蔽した事実が明らかになり、イランの怒りが沸き立っている。首都テヘランで始まったデモはイラン全域に広がり、二日連続の大々的な反政府デモが起きている。

◆イラン反政府デモ二日目…全域に広がり

ロイターなど海外メディアよると12日(現地時間)、イラン全域で旅客機撃墜被害者を哀悼し、政府に抗議するデモが起きた。

ツイッターには、首都テヘランのシャヒード・ベヘシュティー大学 ではあるグループのデモ隊が歌を歌いながら政府を批判する映像が掲載された。また、この映像には大学の外にデモ隊が布陣した姿と、彼らがイランのテヘラン南西部のアザディ広場(Azadi Square) に行進する姿が映っている。

デモ参加者は「政府は、われわれの敵が米国だと嘘をついている」とし、「われわれの敵はまさにここにある」と叫んだ。

外信によると、イラン政府がウクライナ旅客機を誤って撃墜したと発表した後、イランの首都テヘランでは大学生数百人が参加する反政府デモがこの日までに二日連続続いている。

デモ隊は今月8日、テヘラン西部で墜落したウクライナ旅客機が革命防衛隊のミサイルによって撃墜されたという事実を革命防衛隊が認めると、11日に犠牲者の追悼集会を開き、軍部と政府を批判した。

彼らは犠牲者を追悼するために、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じて自発的に大学に集まった。初日のデモはテヘランだけでなく、シラーズ、イスファハン、ハマダーン、オルーミーイェでも開催されたロイターは報じた。

追悼人員が数百人規模になると、彼らは校門前の道路をふさいで「役に立たない官僚は退け」、「嘘つきに死を」、「恥じろ」と叫んだ。SNSに掲示された動画を見ると、イランの最高指導者アリー・ハーメネイー(Ali Hosseini Khamenei)を糾弾する掛け声も聞こえた。

ロイターは、アミール・キャビール工科大学の前に集まったデモ参加者たちがアリー・ハーメネイーの退陣を要求する動画掲示物もツイッターで目撃されたが、当該映像物の真偽は確認できなかったと明らかにした。

テヘランの住民たちは当時、警察が出動したとロイターに伝えた。警察は催涙弾を発射しながらデモ隊を解散しようとした。イランのILNAはデモ隊を解散させるために結集した警察が3000人に達したと報道した。
 

[写真=トランプ米大統領のツイッター]


◆守勢に追い込まれたイランの指導部…「核合意テーブル」に再び座るかも

ドナルド・トランプ米大統領が連日イランの反政府デモ隊を支持する内容のツイッターを相次いで掲載し、イラン政権を「苦しめる」と同時に新たな核合意の圧迫に乗り出した。

トランプ大統領はこの日、ツイッターのアカウントに書き込みし、イランの指導者に向かって「デモ隊を殺すな」と警告した。特に前日に続き、イランの国民が直接みることができるペルシア語で掲載し、目を引いた。

先立ってトランプ大統領は11日、ツイッターで英語とイラン語でイラン内の反政府デモ隊に対する公開的な支持を表明し、イラン政権を圧迫している。

彼は「すでに数千人があなたたちによって死んだり投獄され、世界は見守っている。さらに重要なのは、米国が見守っている」とし、「インターネットにもう一度接続し、記者たちが自由に歩き回れるようにしろ!あなたたちの偉大なイラン国民を殺害することをやめろ」と述べた。

さらに、イラン革命防衛隊の精鋭部隊コッズ部隊のトップ、カセム・ソレイマニ司令官の除外を主導したと知られているマイク・ポンペオ国務長官などトランプ政権の首脳部もデモ隊支持の声を上げ、イラン首脳部に向けて圧迫を高めている。

ポンペオ国務長官は11日、ツイッターにイラン反政府デモ動画を「イラン国民の声は明確だ。彼らは体制の偽り、腐敗、無能、ハーメネイーの泥棒政治(kleptocracy)の下で革命防衛隊の残酷さにうんざりだている 」とし、「われわれは、より良い未来を享受する資格があるイラン国民と一緒に立っている」と述べた。

これに対して米国がイランとの核交渉を有利にリードして行くきっかけになるという観測が出ている。ロバート・オブライエン米ホワイトハウス国家安保補佐官はインターネット媒体アクシオスとのインタビューで「イラン側と席に座って交渉に入る可能性が大きくなったと考えている」と述べた。

また、2015年に締結したイラン核合意(JCPOA・包括的共同行動計画)の当事国であるフランス、ドイツ、英国もこの日、共同声明を出し、イランの核合意順守を促した。国際社会が一つの声でイランの核合意を圧迫しているわけだ。

AFP通信によると、ドイツのメルケル首相、フランスのエマニュエル・マクロン大統領 、ボリス・ジョンソン英国首相はともに声明を発表し、「イランが核合意を遵守することは必須だ」と強調した。そして「これ以上、武力行動や(核・ミサイルなどの)拡散を試みてはいけない」とした。

先立ってトランプ大統領は去る8日、イランの前日、イラク内の米軍基地攻撃と関連し、対国民演説を通じて軍事力の使用を望んでいないとし、「殺人的制裁」で応酬すると最大圧力の戦略を再確認している。

米政府はこれに対する後続措置として今月10日、イランの高官級8人をはじめ、鉄鋼・アルミ・銅メーカーなどを制裁対象に追加制裁案を発表した。
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