3次南北首脳会談に続いて2次米朝首脳会談の可能性が高まっている中で、南北経済協力に対する期待感も高まっている。特に南北経済協力は、低成長の韓国経済に活力を与え、北朝鮮の経済成長と体制維持のためにも、これ以上遅らせることができないからである。
韓国経済は低成長の基調が持続し、経済危機に対する危機感が高まっている。ムン・ジェイン政府就任後、昨年3.1%の経済成長率を記録したが、今年に入って3%以下の成績表を受ける可能性が高い。
政府は、今年の目標値を自ら2.9%に下げ、経済協力開発機構(OECD)は、今年の韓国の経済成長率を2.7%と予想している。
最近10年間の韓国経済は、2008年の世界的金融危機で、翌年の2009年、0.7%の成長率まで落ちた。以後、2010年に6.5%にまで上昇したが、2011年からは2〜3%水準の低成長基調を見せた。
政府は今年も輸出実績に依存している。産業通商資源部は今月の輸出は約500億ドルと予想する。一日平均でみれば、過去最高記録である昨年10月の24億9000万ドルを超えることができる。
ただ、半導体産業の独走で編み出した成果という指摘が多い。産業全般の体質改善がなければ、安定した輸出拡大を期待することは困難である。
現在、米・中貿易戦争による影響と内需不振などで韓国経済を牽引するほどの確実な原動力を見つけることができない状態だ。
北朝鮮も非核化カードを通じた経済再生が、今回が最後の機会になりえるという評価だ。最近10年間、北朝鮮の経済成長率を見ると、グローバル金融危機の影響で、2008年に3.1%から2009年に-0.9%に、経済が墜落した。
経済後退現象は、翌年まで続き、△2015年-1.1%△2016年3.9%△2017年-3.5%と不安定な状況であった。
経済成長よりも基礎的なインフラ構築が必要とされる北朝鮮は、対外支援がなければ体制崩壊まで懸念されている状況である。
こういう状況であるので、南北共に危機的状況を免れる方策として、南北経済協力が挙げられる。特に萎縮した韓国経済の活性化のために、北朝鮮を飛躍の土台とすべきだという指摘もある。
政府が社会間接資本(SOC)事業をはじめ△物流△交通△森林などの分野で交流の活性化に努力している中で、北朝鮮の豊富な資源活用が韓国経済成長に力になりえる。
実際に、国家統計ポータル(KOSIS)によると、北朝鮮の金の埋蔵量は、韓国の45倍に達し、銅は57倍多い。亜鉛も46倍多く、黒鉛も16倍に達するほど、北朝鮮の埋蔵量がはるかに多い。
こういう状況であるので、財界は南北経済協力を通じた様々な可能性に期待が高い。新しい国家開発レベルに達するほどの需要が多くなるとの予想もある。
政府関係者は、「南北経済協力を通じて、国内産業の体質を変えるのにも貢献できる」とし、「国際社会の対北朝鮮制裁が障害であるが、2次米朝首脳会談を通じて、国際社会に変化が生じる可能性を期待している」と述べた。
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