北朝鮮が発射した弾道ミサイルをパトリオットミサイル部隊が数分以内に迎撃する「韓国型ミサイル防衛(KAMD)システム」が7月までに構築される。
韓国軍の関係者が10日に伝えた。KAMDの「頭脳」として弾道ミサイルの情報分析を担う「弾道ミサイル作戦統制所(AMD-Cell)」が同月までに構築されるという。
作戦統制所は米国の早期警戒衛星と韓国軍のレーダーが探知した発射地点、飛行方向、着弾地点などの弾道ミサイル情報を分析し、パトリオットミサイル部隊に送信する。部隊はこの情報を基に独自のレーダー(探知距離100キロ)でミサイルを追尾し、迎撃することになる。
軍は昨年末までに作戦統制所を構築する計画だったが、試験評価で一部の性能が基準に満たないことが分かり、戦力化が遅れているという。
北朝鮮が韓国方面に向けて弾道ミサイルを発射した場合、早期警戒衛星やイージス艦のレーダー(SPY-1、探知距離1000キロ)、早期警戒レーダー(グリーンパインレーダー、探知距離500キロ)などが探知することになる。韓国軍は弾道ミサイルの探知能力を上げるため、昨年末にイスラエル製のグリーンパインレーダー2基を中部地方に配備した。
韓国軍が保有する迎撃ミサイルはパトリオットミサイル2(PAC2)で、高度40キロ以下の下層での防衛用。散弾型のPAC2は直撃型のPAC3に比べ性能が劣るため、軍当局はPAC2の改良を進めている。
北朝鮮が射程3000~4000キロと推定される中距離弾道ミサイル「ムスダン」を発射した場合、韓国軍は迎撃手段がないが、米国と日本のイージス艦は海上配備型迎撃ミサイル(SM3)で対応できる。
(聯合ニュース)
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