[写真＝ポスコ・グループ提供]
ポスコは1994年、中国天津に海外初の製造工場「POSCO-CTPC（ポスコ-チャイナ天津処理センター）」を設立した。その後、ポスコチャイナをはじめ張家港浦項不銹鋼、広東浦項、順徳浦項、青島浦項不銹鋼などの4つの生産法人と11カ所の製造工場を構築し中国市場を攻略している。
ポスコは1992年の韓中国交正常化以前から香港を窓口に迂回輸出と間接輸出方式を通じて中国市場の参入に力を入れた。本格的な中国市場の攻略は1991年の北京事務所の開設から始まった。この時から輸出と中国現地生産拠点、コイルセンター投資を本格的に推進した。
その後、華北、華東、華南の三つの地域に生産と販売拠点を置き同地域を基に中国の内陸に進出するという戦略を立てた。中国進出は、投資リスクを減らし、法律や行政の問題などを迅速に処理するために現地企業との合弁会社方式を原則とした。
ポスコが中国に設立した初の会社は天津の浦項製鉄天津鋼材加工有限公司（現POSCO-CTPC）だ。 1994年天津コイルセンターを設立し年間10万トン規模の冷延鋼材の加工販売を開始した。 1996年には華南地域の中心である広東省順徳に進出し順徳浦項鍍鋅鋼板有限公司（現広東順徳浦項鋼板有限公司）を設立した。1998年には年産10万トン規模の順徳連続溶融亜鉛めっき施設（CGL）を稼働した。 1997年には揚子江の張家港に張家港浦項不銹鋼有限公司を設立し1999年11万トンのステンレス冷延工場を稼働した。
ポスコは2003年11月、中国事業の効率的開発·管理と中国法人の経営支援など、ポスコの現地化経営のためにポスコ・チャイナを設立した。ポスコチャイナは、中国の投資法人を対象に人事・教育・技術交流などの経営支援活動を行っている。また、北京と上海·広州など中国全体の販売ネットワークを構築し、鉄鋼製品を販売している。鉄鋼生産に必要な原料・設備の購入などの貿易業務も行っている。
特に、ポスコチャイナは中国の新事業開発と主要鉄鋼会社との技術協力·事業の合弁·情報交流などを進めている。政府機関や様々な分野の団体との交流と協力を推進している。中国の優秀大学に奨学金を寄託したり被災地への救援募金など、中国で愛される企業になるために努めている。
ポスコは、中国の成長産業である自動車鋼板など高品質鋼類を中心に現地化を通じた高付加価値販売戦略を取っている。このため製品だけでなく顧客に合わせたソリューションを提供するソリューション・マーケティングで中国市場を攻略している。特に2017年4月ポスコは核心輸出市場である中国にソリューション・マーケティング・センターを設立し、自動車鋼板・高級鋼販売の拡大のための市場の先取り戦略に乗り出した。
中国は2009年世界最大の自動車生産·販売国になった後も継続的に成長しており、年間約3000万台の自動車が販売されているグローバル自動車市場の中核拠点でもある。
ポスコは最近、中国の鉄鋼大手「河北鋼鉄集団」（HBIS）と中国で高級自動車鋼板を共同で開発·生産·販売に及ぶ投資覚書（MOU）を交わし、中国の自動車市場の需要に対応する予定だ。両社は今後、高品質・高強度の自動車鋼板を主力生産する合弁会社の設立を検討する予定。
河北鋼鉄集団は、中国で最も国際化された鉄鋼会社で中国で2番目に大きな自動車鋼板供給会社である。昨年の自動車鋼板の生産量は700万トンを超え構造用鋼から自動車用の冷延めっき鋼板まで自動車生産に必要なすべての鋼材を供給できる。
2017年8月に両社は、戦略的計画、原料、技術、エネルギー、環境の4大分野でのコミュニケーションと協力を強化するパートナーシップを結び、継続的な交流を通じて有益な結果を出している。
ポスコ関係者は、「今年の上半期から段階的に技術と営業の分野で交流を行ってきており、資本投資を通じた協力を実行できるレベルにまで来ている」と語った。また「締結された協約に基づいて、両社は技術と資源など多様な分野で各社の長所を生かして、高度な自動車鋼板市場に参加して同行成長できるように努力する」とも述べた。
ポスコは日本との技術交流にも力を入れている。世界最高の品質の鉄鋼製品を生産しているがポスコと同水準かやや進んでいる日本の鉄鋼メーカーとのノウハウの共有などで品質をアップグレードするためだ。特に昨年、日本の鉄鋼メーカーであるJFEと設備技術部門の技術交流会などを通じ、両社のグローバル技術力の向上について議論した。
[今年の5月、「広東浦項汽車板有限公司」を訪問したポスコのチェ・ジョンウ会長が従業員ら。[写真=ポスコ提供]]
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