サムスン電子、5Gを前面に出して中国スマートフォン市場の独占に乗り出す

  • 上海の南京地域にフラッグシップフォン体験型ストア開所

  • 数百人の人波が集まり…最新製品の経験に購入までワンストップ

  • 現地5G商用化を控えて「ギャラクシーA90 5G」発売など市場への挑戦

[写真=サムスン電子の中国法人ホームページ(21日、中国の上海南京地域に開所したサムスン電子のフラッグシップフォン体験型ストア)]


サムスン電子が中国のスマートフォン市場の扉を再び叩く。5G(第5世代移動通信)の商用化を機会に、これまで不振だった現地市場で存在感を誇示するという計画だ。

21日、関連業界によると、サムスン電子は今月18日に中国上海南京東路地域の近くにフラッグシップスマートフォン体験型ストアの開所式を開いた。この日の開所式には、サムスン電子中国法人の関係者が出席した中、数百人の人波が集まった。

ここは、面積だけで800㎡で、サムスン電子がこれまで中国に造成した店の中で最大規模だ。「ギャラクシーノート10」などサムスン電子のスマートフォン製品群のほとんどを体験から購入までできる「ワンストップ」売場だ。モノのインターネット(IoT)が搭載されたサムスン電子の家電製品も現場で一緒に試して見ることができる。

目立つのは、該当売場がアップルストアと大通りを挟んで向かい合っているという点だ。現地市場で絶対強者のアップルと正面対決を繰り広げるという自信と解釈される。中国のスマートフォン市場全体でアップルのシェアは第1四半期基準9%に過ぎなかった。しかし、800ドル以上の価格帯のプレミアムスマートフォンだけを基準にすると、なんと74%に達する。

これまでサムスン電子のスマートフォン事業は中国市場で大きな成果を収められなかった。サムスン電子のシェアは2016年に4.9%を記録したが、以後、ずっと下落傾向を免れなかった。第1四半期には1.1%と、4四半期ぶりに1%台を回復したが、第2四半期に再び0%台に落ちた。こうした影響でサムスン電子は昨年と今年、相次いで天津と惠州など、現地のスマートフォンの生産ラインの閉鎖したりもした。

ただ、中国での5G商用化は、サムスン電子の大型好材料になるとみられる。世界最大規模のスマートフォン市場に、5Gが新しい成長動力になるという見通しのためだ。

去る6月、中国政府が現地の移動体通信通信会社に5Gサービスの営業を許可した後、5Gスマートフォンの市場規模が急速に増えている。8月に21万9000台に過ぎなかった5Gスマートフォンの出荷台数は、先月に49万7000台で2倍以上に増えた。本格的に5Gサービスが定着すれば、増加幅はさらに急増するというのが業界の予想だ。

実際にサムスン電子も5Gをセールスポイントとして強調している。南京ストアは建物の外壁はもちろん、店内のあちこちに「5G」と書かれた視覚物を配置している。まだ5Gスマートフォンを発売していないアップルとの差別性を強調するという戦略に読まれる。

競合他社のアップルが5Gスマートフォンを出せずにいる間に、サムスン電子は市場攻略の手綱を引き締めている。先月にはギャラクシーノート10シリーズを発売し、新規売場のオープンとともに普及型スマートフォンの「ギャラクシーA90 5G」も現地で披露した。来月には中国専用のフリップ式スマホ「W20 5G」も披露し、消費者の選択をさらに広げる計画だ。

業界関係者は「サムスン電子が最近5G商用化を控えた日本のスマートフォン市場のシェアを大幅に引き上げたように、相対的に不振だった中国市場でも勝負手を投げているとみられる」とし、「低価格攻勢を前面に出したファーウェイ(Huawei)、小米科技(Xiaomi)など現地企業との技術的な差別化がカギになるだろう」と述べた。


 
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