世界経済「同時的スタッグネーション」に進入・・・「タイガーロジックス」2016年以降、最低

  • FT-ブルッキングス研究所、「タイガーロジックス」発表…「全面的な景気後退のシグナルではない」

[資料=ブルッキングス研究所]


世界経済が「同時的なスタネーション(synchronized stagnation)」局面に入ったという診断が出た。

スタッグネーションは長期的な低成長または成長停滞を意味する。年間2〜3%未満の成長率が続き、高い失業率が伴うのが一般的だ。

フィナンシャルタイムズ(FT)は13日(現地時間)、主要先進国と新興国の景気尺度として米国のシンクタンク、ブルッキングス研究所とともに出す「タイガー(TIGER)ロジックス」を発表した。タイガーロジックスは、主要国の全体的な成長傾向を示す総合成長指数と実体経済指数、金融市場指数、信頼指数などで構成される。

FTは先進国、新興国を問わず主要指数が一斉に2016年春以来、最低水準に落ちたとし、金融市場の強力な成果が総合指数をマイナス( - )に墜落するのを防いだと伝えた。

それでも一連の指標は、世界経済が同時的なスタッグネーションに進入したということを示すという分析だ。一部の国は成長が微弱で、他のいくつかの国は成長停滞または緩やかな景気後退を経験して現れた結果だ。

タイガーロジックスは、去る4月の発表の際も2016年以来、最低水準に落ち、「同時的な成長鈍化」を示した。当時、年内反転が難しいという診断が出たが、状況はさらに悪くなったわけだ。

すぐには全面的な低迷を予告するシグナルはほとんどないという分析だが、各国政府が景気を浮揚するために苦労しているだけに、あちこちで世界経済に対する暗鬱な見通しがあふれている。

14日から20日まで、米ワシントンDCで開かれる国際通貨基金(IMF)・世界銀行(WB)の年次総会の雰囲気も変わらない見通しだ。クリスタリナ・ゲオルギエヴァ IMF総裁とデイビッド・マルパスWB総裁は総会を控えて、すでに世界的な景気減速の脅威を警告している。ゲオルギエヴァ総裁は先週、全世界90%に達する国の成長が鈍化する見通しだとし、今回の総会で世界経済成長率見通しの下方修正の可能性を予告した。

FTはIMFと世界銀行はもちろん、経済協力開発機構(OECD)と民間部門のエコノミストらもほとんど世界経済の流れに対する楽観論から転換し、世界経済の成長率見通しを2008〜2009年の世界的な金融危機以降の最低値に下げていると伝えた。

ブルッキングス研究所のシニアフェロー、エスワー・プラサド氏は、「継続的な貿易紛争、政治不安、地政学的リスク(危険)、金融刺激の制限的な効果に対する懸念などが企業・消費者の心理を弱化し続けて、投資・生産性の成長の足を引っ張っている」と述べた。

主要国の中央銀行はすでに政策金利を歴史的に低い水準まで引き下げるなど超緩和的な金融政策を取っている。景気刺激の効果よりも資産価格を膨らませ、家計負債を増やす逆効果が大きいという批判の中、本当の危機が迫って来たら中央銀行が手を打つ余地がほとんどないという懸念が大きい。

プラサド研究員は「各国政府が構造改革と財政政策の慎重な活用にもっと専念しなければ、継続的な低金利が世界の同時的なスタグネーションの悪性特徴として残るだろう」と警告した。

ただ、彼は「差し迫ったグローバル低迷への恐怖は時期尚早だ」と世界的にしっかりした雇用が収入を増やし、強力な家計支出を維持させていると背景を説明した。

 
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