チョン・チョルドン LGイノテック社長が、就任後初の業績発表で不振な成績表をもらった。
昨年11月末、定期人事でLGイノテック社長に抜擢され、先月の株主総会を経て選任が完了した後の最初の実績だ。今回の実績は、チョン社長の成果と関連したスケールになる見通しだ。
23日、LGイノテックは今年第1四半期の営業赤字114億ウォンを記録したと明らかにした。2016年第2四半期(-340億ウォン)以後、赤字を記録したのは11四半期ぶりだ。
売上高は1兆3686億ウォンを記録し、前年同期比20.5%減少した。前期と比較すると43.7%急減したのだ。
今回の業績不振は、主力事業である光学ソリューション事業の不振のせいが大きい。昨年、マルチプルカメラと新技術モジュール販売好調のおかげで過去最高の実績を達成した光学ソリューション事業で、第1四半期の売上高が6661億ウォンにとどまり、前四半期よりおよそ60%も減少した。
LGイノテックは営業利益の約76%(昨年基準)を光学ソリューション事業部で収めるほど、この分野の比重が大きい。光学ソリューション事業部は、スマートフォンに装着されているカメラモジュールなどを開発、製造する事業部だ。特に営業利益では米国アップルが占める割合が90%に達するという。
最近、アップルのアイフォン(iPhone)の販売不振でLGイノテックの実績も急減したのだ。専門家たちはチョン社長が「アップル発リスク」を解消するためには、取引先の多様化が急務であると診断した。
新事業として発掘している基板材料と発光ダイオード(LED)も不振を免れなかった。基板材料事業は、前年同期比2%減少した2569億ウォンの売り上げを記録し、LED事業は前年同期比16%減った1044億ウォンの売り上げを上げた。
電装部品事業は、半自律走行機能の中核である先端運転支援システム(ADAS)用のカメラモジュールと電気自動車用パワー部品の販売が好調を見せて成長を続けた。前年同期比25%増加した2729億ウォンの売上を記録した。
業界ではチョン社長がLGディスプレー、LG化学などLG部品素材事業の要職をあまねく経験しただけに、長期的な観点からLGイノテックの新しい成長事業を発掘し、取引先の多様化に乗り出すと見ている。特にチョン社長は、企業間取引(B2B)の専門知識を持っていると評価されている。
一方、証券業界でアップルの新製品の発売などで下半期からLGイノテックの実績が回復に転じると予想している。
新韓金融投資のパク・ヒョンオ研究員は「下半期からトリプルカメラ(レンズ3本)モジュールの供給を増やして業績不振の雰囲気を反転させるだろう」とし、「今年LGイノテックの実績は、明確な上高下低 (上半期には高く、下半期には低い)傾向の流れをみせるだろう」と見通した。
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