韓国科学技術研究院(KIST)は23日、世宗大学コンベンションホールで開催された「2017年第2次公共技術移転ロードショー」でカーテックエイチと15億ウォン規模の「炭素繊維複合材料(CFRP)のリサイクル技術」のための調印式を行った。
CERPは、グラファイト繊維で作られた基材にエポキシ樹脂やフッ素樹脂などを積層して加圧したものを加熱固化して、作成されたアルミニウムよりも軽く、鉄よりも強い素材である。全世界市場で2020年までに42組の急成長が予想される先端素材で、国家科学技術戦略会議が2016年に発表した9大国家戦略プロジェクトの軽量素材分野に含まれている将来の有望事業である。
既存のCFRPは廃棄するために埋め立てたり、高温焼却方式を使用していたが、CFRPは腐らず、毒性物質を放出して、深刻な環境汚染をもたらしていた。KIST全北分院炭素融合素材研究センターのゴ・ムンジュ博士チームが開発したリサイクル技術は、捨てられるCFRPを環境にやさしい・低コストで炭素繊維複合材料を回収することができるリサイクル技術である。
今回の技術移転されたKISTのCFRPリサイクル技術は、廃棄用CFRPの水を反応溶媒とし安価添加剤を使用した化学的方法では、100℃、10気圧の低エネルギーが必要とされる革新的技術である。この技術でリサイクルする場合、95%以上の炭素繊維の回収率を示し、回収された炭素繊維の物性も優れた性能を示し、環境にやさしい・経済的技術として挙げられる。
また、今回の技術はCFRPを構成している炭素繊維だけでではなく、分解させたエポキシ樹脂もリサイクルすることができる完成されたリサイクル方法を実現した。技術移転を通じて、今後CFRPのリサイクルだけでなく、エポキシ樹脂を使用する塗料や電子部品の基板など、さまざまな産業分野への応用が可能であると予想される。
イ・ビョングォンKIST院長は“全世界的に環境にやさしい炭素繊維複合材料のリサイクルへの関心が増大されている中で、今回の技術移転は国内はもちろん、世界的なCFRPリサイクル市場に高付加価値を創出することが期待される”と述べた。
(亜洲経済オンライン)
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